KAKEHASHI SKYSOLUTIONS

歩くだけで汗が噴き出す猛暑日が続きますね。
熱中症に要注意な昨今、猛暑と同じくらい熱量高くご相談いただくテーマが「若手社員（2年目以降）」の定着・成長支援です。ここ数年間の働き方の急変も相まって、なかなか育成機会を設けることができなかった若手社員の強化に本腰を入れたいという企業が多くなっています。

勝手ながら私は若手社員の方々を、「宙ぶらりんな若手世代」と呼んでいます。ご相談内容をお伺いすると下記の共通点が出てくるからです。

・どんな風に成長したいか「目指す姿」が明確でない
・上長・会社からの「期待」が伝わりきっていない
・明確な役職がない。役割意識がない

一方で、人事の方々にも、下記のような傾向が見受けられます。

・明確な成長イメージがない
2年目社員に対して「視座を上げる研修をしたい」というご相談をいただいたので、「視座を上げたうえで、どうなってほしいですか？」とお伺いすると、実は人事の方もこの世代に対する明確な成長イメージがないとのことでした。

役職や明確な役割がない分、「目指す姿」が描けていないと、若手社員に対する期待もうまく伝えることができません。また本人もこの先どのように成長していけばいいのかわからないまま、仕事で忙しい日々を過ごし続けることになります。これがモチベーション低下や離職につながるケースが増えているのです。

下記は弊社研修を受講された入社2～5年目社員へ実施した中の統計データです。

※出典：カケハシスカイソリューションズ「若手社員（2～5年目）仕事に対する意識調査」
（調査日：2021年5月～2022年5月対象：カケハシスカイソリューションズ主催若手社員研修参加者378名）

「1年後の目指す姿は描けていますか？」という問いに対し、全体の40％が「目指す姿」を描けていないということが見て取れます。
「目指す姿」が明確になれば、本人と上司（人事）が共通の目標を持つことができます。そして、現状との間にどのくらいのギャップがあるのか、会話をすることができるようになり、具体的な行動目標を立てやすくなります。
その後の成長にもつながる大切な指標を明確化できていない場合は、まず「目指す姿」を明確にするところから始めてみてはいかがでしょうか。

気を付けたいのは、「目指す姿」は、上司や人事から若手社員に対して一方的に伝えて終わりというものではないということです。若手社員ひとり一人が今後どのように成長したいと考えているのかという「本人の意向」とすり合わせることも必要です。そして、そのためには若手社員が普段からどのような考えや想いをもって働いているのか、少しずつでも日々の対話や関わりから引き出していくことが大切です。

みなさんは、若手社員ひとり一人のモチベーションが上がるポイントや普段の仕事で大切にしている点についてご存じですか？まずは普段のコミュニケーションからそのようなポイントをおさえることが、「宙ぶらりん」な状態を解消するための一歩になるでしょう。