12月1日の就職サイト公開を控えたいま、
お客様からのご要望が多いのが「リクルーター研修」です。

リクルーター研修についてご要望いただくのは、
社員に採用市場について理解させたい、
具体的な面接方法を教えて欲しい、
面接での見抜き方や見抜くポイントを教えて欲しい、
といったところでしょうか。

「面接」という言葉上、どうしても
「見抜く」「見極める」に注目が集まるのは仕方ありません。
当然、将来の戦力の採用ですから、見極めることは重要です。
たしかに重要ですが、本当に大切なのはその度合い。
学生との接触初期の段階で網の目を細かくしすぎると、
採用活動は見事に失敗してしまいます。
特に、知名度が低い企業やあまり人気のない職種などでは。
そのため、リクルーター社員が接する初期の面接段階では
「見極める」ポイントを最低限に絞ることと、
「惹きつけ」「動機づけ」への注力をおすすめしています。

社員はリクルーターとして応募者に何を話すべきか。
その準備の最も簡単な方法として、
私がお伝えしている3ステップがこちらです。

まずは会社軸での整理。
自社の強みと弱みを書き出します。
思いつく限りたくさん出すのがいいと思います。
そして、会社の未来像をイメージする。
どうなれば会社は発展するのか、そのために何が必要なのか。
強みと弱みをもとに、イメージを膨らませる作業です。

次に、自分軸での整理です。
自分が今までやってきたこと、現在やっていること。
これまでを振り返り、自分の強み、弱みを書き出します。
自分だけでは気づけないポイントもありますから、
同僚や先輩、後輩にもサポートしてもらいましょう。

最後に、会社の未来像と自分との関係性を考えます。
会社の未来のために、自分の強みをどう発揮できるのか。
会社の課題を、自分はどう解決し、どう貢献できるのか。
会社の発展のために、自分の弱みをどう克服するのか。
はたまた誰かのサポートを受けるのか。

この3ステップを、頭の中で考えるだけでなく、
実際にアウトプットしてみることが重要です。
書く、話す、議論するアウトプットがないと効果は半減。
いや、ほとんどなくなると言っても過言ではありません。
アウトプットありき、なのです。
このアウトプットの一番の場が、実際の応募者との面接です。

日常の業務の中で、社員が自身の強みや弱み、
会社の課題や将来像をあらためて考える機会は、
ほとんどありません。
どっぷり業務に追われる日々から少し離れて、時間を取り、
会社や自分のことを客観的な視点で考えてみる。
これは、本当に本当に重要なことです。

社員教育・育成のために、
多くの企業様で様々な研修を実施されていると思います。
なのに、自社の採用活動をその手段として使わないのは、
非常にもったいないことです。
私も多くの研修を受講し、参加してきましたが、
自社の採用活動で実際に応募者と接し、
自分の言葉で会社や自分を語ることが一番の研修だと、
採用活動を経験するごとに実感しています。

コラムへのご感想・ご意見など、ぜひお聞かせください。
→letter@kakehashi-skysol.co.jp