新入社員の入社まで1ヶ月を切りました。そんな季節ですね。
今年も「受け入れ」が始まります。

採用活動に時間をかけ、晴れて相思相愛となり、
入社を決意してくれた新人たち。
内定通知時にMAXとなったであろう気持ちを持続するため、
向上させるために努力したことで迎えられる日が迫っています。

私自身が新卒で入社したのはもう15年も前になりますが、
未知なるものへの期待感でいっぱいだった記憶があります。

先日自宅の書棚を整理していたら、
新入社員研修を受けていた時のノートが出てきました。
ノートはボロボロになっていましたが、
必死にメモを取っていたな、と懐かしく感じるとともに、
当時学んでいた業界勢力図や営業の流れ、商品の内容は
かなり古いものであり、時の流れを感じてしまいました。

一方、当時から今まで変わっていないと感じるメモもありました。
それはお客様への姿勢、仲間や周囲への感謝といった考え方。
走り書きの汚い字ではありますが、変わらない部分です。
15年間仕事をしてきた中で、
時に忘れそうになることもあったかもしれませんが、
多くのお客様や仲間に支えられてきたことを実感しました。
新人研修のノートがまだあれば、皆様も開いてみてください。

さて、皆様の会社では新入社員に、まず何を伝えますか？

新人は真っ白であるがゆえに、足りないものを足すこと、
つまりスキルを持たせることを優先し、
どうしてもスキル偏重の研修になりがちですが、
足りないものを足すと同時に有るものを伸ばすことも大切。
そのバランスを失わずに伝えること、教えることを整理し、
研修を組み立てたいものです。

もちろん会社で必要なルールや社会の常識、
仕事に必要なスキルを教えることは大切ですが、
やはり時代によって会社も仕事も変化するものです。
変化することを前提として、現在を伝える研修にしましょう。

そして、時代によって変わらないことがあります。
それが私のノートにもあった部分、
人間性を形成する「考え方」の部分なのだと思います。
毎年この時期に私はこの場で同じことを書いていますが、

仕事・人生の成果＝能力×情熱×考え方

この方程式を、私は大切にしています。
当たり前のことを当たり前にはできないのが、
私たち人間なのではないでしょうか。
社会にデビューする新入社員という時期は、
新人が人としてあらためてスタートを切るタイミングです。
このタイミングでくどいくらい、
当たり前だけどできないこと、持つべき考え方を伝えることは、
会社として、社会人の先輩としての役割だと思っています。

当然教える側の先輩社員は、言葉で伝えるだけでなく、
日々の実践で背中を見せなければなりません。
「三つ子の魂、百まで。」と
「朱に交われば赤くなる。」が並行することを忘れずに、
新入社員を受け入れる心と頭の準備をはじめたいところです。

来月、皆様の会社に入社される新入社員のみなさまが
先輩社員の背中を変える存在となること、
そして、いい赤に染まって活躍されることを祈っています。

コラムへのご感想・ご意見など、ぜひお聞かせください。
→letter@kakehashi-skysol.co.jp