「だーるまさんがーこーろんだっ!」
皆さんも一度は遊んだことがあるのではないでしょうか。
私も子どもの頃に近所の友達とよく遊んだものでした。
この遊びは、鬼が壁に向かって冒頭の言葉を発する間だけ動け、
鬼が振り返った時には静止していないといけない、
という単純な遊びでしたが、
なぜだか盛り上がったことを思い出します。
つい先日、娘の友達が大挙して我が家に襲来し、
なぜか私がこの鬼役をさせられることになってしまいました。
仕事柄、一人のやる気のない素振りは周囲に多大なる影響を与える
ということを身を持って体感しておりますし、研修講師としても
そういった態度の受講者に注意を与える立場ですので、
やる気みなぎる姿勢で鬼という役割を全ういたしました。
遊び方も時代とともに変化するもので、
娘たちは遊びがスタートするや否や、
「はじめのいーっぽ、のーこした!」
と口を揃えて、だるまさんが転んだがスタートしました。
私たちの頃は「始めの一歩」でスタートしましたよね?
ゲームが始まり、鬼は何度も「だるまさんが転んだ」を叫び、
振り返り、静止できなかった子を指名し、捕虜として捉えます。
そして何度目かの「だるまさんが転んだ」の叫びの途中、
鬼の私がタッチされると子どもたちは一目散に逃げていきます。
その10秒後に鬼が「ストップ!」の指示をおこなうのですが、
ここで鬼は「3歩!」と捕まえるのに使える歩数を指定されます。
鬼(私)は、その指定された歩数で
散り散りに逃げた子どもたちを捕まえに行くことになります。
当然、子どもは鬼になりたがらないため、
常識的には考えられない(届かないであろう)歩数を指定され、
その歩数の範囲内で子どもを捕まえなければなりません。
鬼として指定された3歩で捕まえるターゲットを定め、足を開き、
ようやく一人を捕まえられる距離にたどりついた時でした。
「残したいーっぽ、つーかった!」
と言って、逃げるではありませんか。
なるほどな、と感じたものでした。
スタートの合図となる言葉に付け加わっていたのは、
この起死回生を可能にするルールの変更だったのです。
ここで突然仕事の話になりますが、
人材採用も、時代と共にルールが変わっています。
ルールが変わればスタンダードも変わります。
変化する「普通」や「平均」の位置を知ることも大事ですし、
新しいルールとそのルールができた理由も知っておきたい。
それが、変化に対応するということなのだと思います。
秋になり、この時期は多くの企業様で
2014年採用の準備をはじめられている時期です。
同時に、2013年採用は本当に終了としていいのか、
再考する時期でもあります。
弊社にも私のところにも、2013卒の内定はほぼ出揃ってはいるが、
もう1、2名、いい子がいるのならば採用したい、
というお声をいただくケースが増えてきました。
以前であれば、今から募集をはじめ、会社説明会を開催して、
選考フローを組んで…と実施するのがスタンダードでしたが、
手間と時間をかけるの割に、
採用に至る人材と会える確率はそれほど高くもない。
という結果になる企業様が多かったのも事実です。
それゆえに生まれたピンポイント採用の支援サービスも
多いのではないでしょうか。
弊社『ミートボウル』や紹介サービスを今のこの時期から
2013採用のためにご活用いただく企業様が増えているのも、
「もう1、2名」を「いい子がいるのなら」採用したいという
ニーズにマッチしているからなのだと思います。
忙しくなる2014卒採用の準備の邪魔をしないことも、
この時期におこなう2013卒採用で重視したいポイントですから。
新卒採用の最盛期である春の活動に、全力で挑むことが大事です。
同時に、だるまさんのルールを変えた子どもたちのように、
始めの一歩的な手を持っておくことで、
採用目標人数割れや追加での採用数確保にそなえる余裕も、
また大事になっている時代なのではないでしょうか。
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