ビジネスコラム
採用ブランディングのメリットは地方>都心

ヒューマンリレーション事業部 執行役員 土方 求


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「〇〇も無ェ」と連呼されるフレーズ。1984年に吉幾三さんが発表した『俺ら東京さ行ぐだ』を聞いて、子供心ながらに、地域格差を感じた記憶があります。

地方のお客さまから、東京と地方で採用が難しいのはどっち?という質問をよくされます。

採用にも地域格差はあるのでしょうか。

都道府県別求人倍率でみると、1位の東京と47位の沖縄で、2,06倍と1,01倍、約2倍の差があります。
大きな差のように思えますが、同じ求人倍率を従業員規模別でみると、300人未満の中小企業と5000人以上の大手企業とでは、6,45倍と0,39倍、約16倍以上の差に。

もちろん、どちらにも難しさはありますが、体感値も入れれば絶望的な格差は存在せず、むしろ地方企業の方が採用での差別化はしやすいと思います。

地方企業の採用マーケットの特徴は、求人数(競合企業)も、求職者数(応募対象数)の数も少ないということ。知る人ぞ知る企業になれる可能性が高いのは実はローカル企業なのです。

ここで必須になるのが採用ブランド。
地方企業こそ、ブランドを作ることが重要テーマになります。

ポイントは3つ。
・コンセプトの明文化
・ブランドの社内浸透
・採用オウンドメディアへの取組み

ブランドの礎となる企業の特徴は千差万別。わかりやすいコンセプトがあれば、認知する対象数と競合企業の少なさもあり、地方企業にこそ大きな効果をもたらしてくれます。
また明確なコンセプトは広がるのも早く、地方はテレビCMなどの広告コストが安いこともあり、思い切ったブランディング施策も可能になります。

社内浸透が必要な理由は、地域社会ではヒトメディア(社員)のクチコミによる伝播の効力がとても大きいからです。社員が自社を語ることは、将来の採用候補者の家族や友人へ、先回りのクチコミを生み出すのです。

オウンドメディア(Owned Media)はマーケティング用語で、自社が所有する(Owned)メディアを意味します。採用の場合では、採用サイトやブログ、ツイッターアカウントなどがそれにあたります。

対するのはペイドメディア(お金をはらって行う広告)。もし、コストがかからない採用オウンドメディア経由の応募者が増えれば、コスト削減が進むことになります。

私は採用オウンドメディアの運用だけで、採用全てがまかなえるほど甘くはないと考えていますが、採用ブランド作りや、応募者にリーチしやすいという点では、地方企業へ向いている手法だと感じています。

オウンドメディアの効果は、サイトの更新頻度やコンテンツ内容、SEOなどのマーケティングによって高めることができますが、ここでも競合が少ないという地方企業の強みが活かせるのです。

自社サイトを、社名検索以外の方法で探し出す検索ワードを想像してみてください。

もし、エリア×職種、などの簡単な検索ワードで自社のサイトにつながるようになれば、毎年安定した人材採用への後押しになります。

地方企業になればなるほど、まだここに着手している企業は少ないはず。新しい手法を早く導入することで、より大きな差別化につながるという側面もあります。

採用ブランドづくりや、新しい手法にチャレンジする必要性は全国に共通しますが、その効果はローカル企業ほど大きくなると私は感じます。

2017.06.14 KSN 143

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