![]() 2025/8/13 vol.339 KAKEHASHI SKY NEWSは、第二・第四水曜日配信 “社員が語れないEVPは、 ![]() 制作部ゼネラルマネジャー 古田将規 最近、人事の世界で「EVP(Employee Value Proposition)」という言葉をよく耳にするようになりました。 “自社で働く価値”を定義し、魅力として打ち出す。 採用や定着、エンゲージメント向上のために、それはもちろん必要です。 しかし、今の企業の多くは、EVPを“外向けのコピー”としてしか考えていません。 「挑戦できる環境です」「多様性を尊重しています」「成長を後押しします」??。 よく見る言葉です。きれいで、耳触りもいい。 しかし、それは本当に“働いている社員自身が、心の底からそう思っていること”でしょうか? 採用サイトに載せるコピーではなく、飲み会で友人に話す言葉として、社員が使っている内容ですか? 私は、“社員が自分の言葉で語れないEVPは、存在しないのと同じ”だと思っています。 EVPは、広告コピーではありません。社員の行動であり、空気であり、文化そのものなのです。 だから、社内でちゃんと“生きて”いなければ、どれだけ言葉を磨いても、意味がない。 そもそも、企業が伝えたいことと、社員が感じているリアルの間にズレがあると、それはすぐにバレます。Z世代のような感度の高い人たちは、そのギャップを敏感に察知します。 では、どうやって“本物のEVP”を作っていくのか?答えはシンプルです。 社員の声を、ちゃんと聞くこと。それも、上澄みではなく、生活の匂いがする声を。 「毎週水曜は定時に帰れるのがありがたい」 「失敗したとき上司が一緒に謝ってくれた」 「年齢関係なく、アイデアが通るのが嬉しい」 そんな“等身大の声”を集めていくと、そこに共通する価値観や、働く喜びの原点が見えてきます。EVPは、企業がひねり出すものではなく、現場から、にじみ出てくるものなのです。 私が関わったあるクライアントでは、経営陣ではなく若手社員を中心にEVPを言語化しました。 すると、出来上がった言葉はどれも“キラキラ”はしていないけど、とても“リアル”でした。その言葉は、広告にしたら地味だったかもしれない。 しかし、社内の共感と熱量は、爆発的に上がりました。 EVPは、ブランドの“外装”ではなく、“内圧”です。 その会社で働く人たちが、心の中で「これがあるから、この会社を選んだ」「これがあるから、今も踏ん張れている」と思えるもの。それこそが、企業の本当の“価値”です。 EVPとは、社員一人ひとりの“この会社で働いている理由”の集合体。 言葉を飾る前に、その本音をちゃんと聞く勇気が、今の時代の経営や人事には求められていると思います。 カケハシ スカイソリューションズでは、EVP個別相談会を開催しています。 本相談会では、働く価値を見定め、今後の採用・定着における貴社だけの戦略プランをご提案します。 採用・定着の課題を一気に解決したい企業様は、ぜひお気軽にご参加ください。 【採用・定着課題を一気に解決】 Pick up Seminar Articles |