新入社員育成

「OJTは意味がない」と言われるのはなぜ?要因と解決方法を解説

研修やマニュアルだけでは得にくい知識やスキルの習得を目的に、企業の新人育成の一つとして実施されている「OJT(On the Job Training)」。

その必要性が高まる一方で、OJTが形骸化している企業も少なくないようです。「OJTは意味がない」と言われ、課題を感じている人事担当者もいるのではないでしょうか。

今回の記事では、「OJTは意味がない」と言われる要因とOJTの効果を生むための対策などについてご紹介します。

「OJTは意味がない」と言われるのは形骸化が要因

OJTは人材育成においてとても重要な手法の一つです。実施するにあたり、「意図的」「計画的」「継続的」に正しく取り組むことが求められます。

意図的とは、「どのような目的をもってそのトレーニングを行うのかをOJT担当者が理解していること」です。

また、計画的とは「しっかりとした育成計画に基づいてトレーニングが実施されること」、継続的とは「反復的かつ段階的にトレーニングが実行されること」を意味します。

ところが、OJTは「目の前の仕事を教えること」という誤解が生じやすく、「目先の仕事のやり方を教える」だけになってしまうケースも考えられます。

OJTを暫定的に実践してしまうと成果につながりにくく、形骸化していくことで「OJTは意味がない」と言われてしまうのです。

OJTが機能しない要因

 

企業の中で業務が標準化されていないと、OJTは機能しません。

その理由として、トレーナーによって「教える内容」「指導力」「教育に割けるリソース」が異なると、教育の効果にばらつきが生じる可能性があるためです。

また、トレーナーは通常の業務と並行して指導にあたるため、時間の確保が難しく、OJTという名目で対象者が放置されるリスクも懸念されます。

⼈材育成の重要性が浸透していない組織では、OJTが後回しになってしまうことも機能しない要因となります。

OJTを「意味がない」ものにしないための3つの対策

OJTを「意味がない」ものにしないための3つの対策を見ていきましょう。

対策(1)OJTの目的や実施計画を明確にする

OJTの目的や具体的な進行スケジュールは、「意図的」「計画的」「継続的」の3つの原則を意識しながら策定します。

OJTの目的意識や実施計画は、教育する側・される側の双方が理解していることが重要です。認識が揃っていると「効率的」かつ「モチベーション維持」につながります。

また、OJT対象者によって知識やスキルレベルに差があることも考えられるため、現状の知識・スキルを把握した上で教育内容と計画を立てましょう。

対策(2)4段階職業指導法を活用したフィードバックやPDCAの徹底

OJTでは、「やらせっぱなし」「見ているだけ」では放置しているのと変わりません。

OJTを実施する際は、OJT対象者に仕事の全体像を理解させるため、4段階職業指導法を用いるのが一般的です。

「Show(やってみせる)」「Tell(説明する)」「Do(やらせてみる)」「Check(評価・追加指導する)」という4ステップを意識した訓練で、これを繰り返します。

OJTでは特に「Check」のステップが重要です。

できた部分は褒め、できなかった部分はできるようになるためのアクションを一緒に考えることで、知識やスキルの習得だけでなく、モチベーションの向上も期待できます。

また、トレーナーが気づいた問題点はしっかりフィードバックし、PDCAで改善を促しながら精度を高めていきます。

対策(3)トレーナーや管理者の教育スキルの向上

OJTを「意味がない」ものにしないためには、トレーナーや管理者の教育スキルの向上も欠かせません。

トレーナーや管理者が習得すべきスキルには、「ティーチングスキル」や「コーチングスキル」などがあります。

ティーチングスキルは「新人の理解を促進し、より効果的な育成を行う」、コーチングスキルは「自ら考えて仕事に取り組むマインドを養う」といった効果が期待できます。

「意味がない」OJTを脱却するために人事担当者ができること

「OJTは意味がない」と感じている人事担当者が、すぐに取り組める施策はあるのでしょうか。

数々の研修の講師として登壇実績が豊富なカケハシ スカイソリューションズ(以下、カケハシ)教育研修事業部の責任者に、「意味がない」OJTを脱却するための対策について聞いてみました。

O.M
O.M
(株)カケハシ スカイソリューションズ
教育研修事業部 事業部長

「OJTは意味がない」と感じる組織がまず取り組むべきことは?

OJTを実施する場合、部としてOJTに期待感を持っているかどうかが重要です。

OJTの当事者だけでなく、部内でOJTの目的やゴールを共有できていないと、部として何をすべきかわかりません。その結果、「意味がない」OJTになってしまう傾向があります。

実際のところ、OJTは現場任せにならざるを得ない状況にある場合が多いです。

部によってOJTに求める基準値も異なるため、OJT担当者だけに任せてしまわずに、部の管理者もしっかり考える必要がありますね。

現場で求められる基準値が明確になると、OJT対象者は自身の成長に気づき、トレーナー以外の部内のメンバーにも教育の進捗状況がわかりやすくなるでしょう。

部の期待とOJTの目標をリンクさせることが、「意味がない」OJTを脱却するための第一歩と言えます。

OJTを正しく継続して実施するために求められることは?

OJTが正しく機能しているかどうかの目安は、OJT対象者について「チームに馴染んでいる」「求めるスキルが明確」「トレーナーだけでなく周囲にも成長段階がわかる」という3点が挙げられます。

この3点が確認できると、OJTが順調に進んでいるかを部内で把握しやすいです。

OJTを正しく継続して実施するためには、目的が不明確で達成度がわからない状況になっていないか確認しましょう。

その上で「知識はあるけど実践が足りない場合は実践を増やす」「役割を明確にし、足りない部分はそれぞれの担当者が教育する」といった対策が有効ですね。

OJTトレーナーにすべてを任せてしまうのではなく、「周囲も一緒にOJT対象者を見ていく」という意識の醸成が求められます。

カケハシのOJTトレーナー研修はどのような効果を生みますか?

カケハシのOJTトレーナー研修では、OJTトレーナーの役割について体感ワークを通してお伝えしています。

OJTトレーナーの中には、「自分は何をすればよいのかわからない」「自分の仕事で忙しいのに新人の面倒まで見るのは嫌」などと考えてしまう人もいるでしょう。

カケハシでは、トレーナーにはどのような役割やメリットがあるのか理解してもらうことを重視しています。

また、OJTは周囲の協力も必要となるため、トレーナーの上司をはじめとした職場全体を巻き込んだ育成体制づくりについて学び、職場ぐるみの育成計画を考えます。

1対1ではなく、1対n(複数)で関われるOJTを目指すことが大切です。

まとめ

「OJTは意味がない」と言われる理由として、OJTの目的やゴールが部内に共有されず、OJTが形骸化してしまっていることが挙げられます。

OJTを効果的に実施するためには、「目的や実施計画の明確化」「フィードバックやPDCAの徹底」などが求められます。

今回の記事を参考に、OJTトレーナーだけに任せるのではなく、周囲も育成に関わる体制づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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