新入社員育成

OJTとは?導入による効果と、OJTを成功させる4つのポイント

OJTとは、「On the Job Training」の略で、早期業務取得を目的に、企業や組織において実際に業務を進めながら育成を行う教育制度を指します。

本記事ではOJTによって得られる効果OJTによる効果を最大化するためのポイントについて解説します

OJT導入によって期待される効果とは

OJTを導入することによって、トレーニーは実践を通して学ぶことができます。業務に対するスキルや問題解決力が得られ、即戦力となる人材育成につながります

一方トレーナー側には、どのように伝えるとよいかを考えたり、自分の業務と並行して指導したりすることで、マネジメント力の向上が期待できるでしょう。そのため、管理職やリーダーとなる人材の育成にもつながります。

また、トレーニーとトレーナーのコミュニケーションが必然的に増えることから、両者の心理的安全性が確保されやすいと言えるため、社内全体のコミュニケーションの活性化にも繋がるでしょう

OJTを成功させる4つのポイント

OJTを成功させるには、導入する企業はどのようなことを意識するとよいのでしょうか。4つのポイントを紹介します。

  1. 会社全体での育成体制を整える
  2. 世代傾向を捉える
  3. 育成の原理や原則を理解する
  4. 職場ぐるみで育成する

ポイント(1)会社全体での育成体制を整える

OJTを成功させるには、「全社員で新入社員を育てていく」といった風土が求められます

会社全体で育成体制を整えられるよう、「会社」「人事」「直属上司」「OJTトレーナー」の視点から、それぞれの役割や新人への期待を明確にしましょう

会社側は新入社員が目指す姿を明確にし、人事担当者は育成スケジュールの立案や現場の状況に合った臨機応変な対応をしていきます。

新入社員の直属上司は、中期的な育成計画の立案や職場の育成風土づくり、適切な評価やフィードバックが求められるでしょう。

OJTトレーナーは、日常的な育成計画の立案に加え、新入社員が職場へ順応できるよう精神的ケアをしながら、社会人基礎教育(マインド・スキル)や企業独自のマインド教育をしていくとよいでしょう。

ポイント(2)世代傾向を捉える

「パソコンネイティブ」と呼ばれる1980年~2004年頃に生まれた人々を、ヤングミレニアル(20~24歳)、オールドミレニアル(25~37歳)に分け、現在の新入社員の世代傾向を捉えます。

fresh traxの調査によると、ヤングミレニアル世代が感じている価値観は、キャリアの将来性には消極的であり、個人スキルを伸ばしていきたいという傾向にあります

また、わからないことは人に聞くよりも「検索をする」といったテクノロジーの使用率が高く、疑問や問題において先輩社員や上司に聞くよりも、検索した方が早いと考える人が多いようです

これまでの新入社員の育成は、「会社側が伝えたいことを一方的に指導し、自分のコピーを育てる」といった世代間や個人間の価値観の違いを「均す(ならす)」方法が行われてきました。

しかし、昨今の新入社員から寄せられる、「お互いに鍛え合うよりも助け合う職場で働きたい」「社会人として仕事で高い評価を出すことよりも、任せられた仕事を確実に進めることを大切にしたい」といった声からもわかる通り、調和を保ちながら与えられた仕事をこなしたいと考えている人が多いようです。

これからの育成環境には、「会社の方針を基軸にしつつも、本人の意向や価値観を受け入れ、個性や強みを育てる」といった「活かす」方法への意識転換が重要だといえるでしょう

「出典:fresh trax

ポイント(3)育成の原理や原則を理解する

OJTを成功させるには、仕事を渡すところから完了するところまでの「業務支援サイクル」を意識しましょう

サイクルの要素となる3つの「仕事を渡す→業務遂行のサポート→業務完了時の振り返り」を理解しながら回していくことで、新入社員を成長へと導くことに繋がります

目的や達成基準、期限、期待を明確に伝えて「仕事を渡す」ようにしましょう。

次に、こまめな声掛けやモチベート、進捗確認などティーチングやコーチングを織り交ぜた支援をすることで「業務遂行中のサポート」をしていきます。

最後に、内省させる支援として良かった点・改善点のフィードバックを通して「業務完了時の振り返り」をしましょう。

ポイント(4)職場ぐるみで育成する

OJTを導入する上で、「トレーナーに負担がかかりがちである」「現場任せになっている」といった問題が生じる場合もあります。

OJTトレーナーのみで新入社員の育成を負わずに、周囲のメンバーを適切に巻き込みながら、育成目標を達成していきましょう

OJTトレーナ以外の上司や先輩社員からのフォローも加わることにより、職場の育成風土が醸成されるかもしれません。

OJTの成功には育成者のスキルが不可欠

OJTを導入している企業では、OJTトレーナーから「どこまで指導してよいかわからない」「どこまで成長したら一人前と言えるのだろうか」といった声があがっているようです。

そこでカケハシ スカイソリューションズでは、このようなOJTトレーナーの悩みを解決するべく、「OJTトレーナー研修」を行っています

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