エンゲージメント

離職率の平均は何%?離職率を下げる従業員エンゲージメント向上施策

離職率に悩んでいる人事担当者は、「自社の離職率が平均と比べてどうなのか」「離職率を下げるためにどのような対策が効果的なのか」などが気になるのではないでしょうか。

今回は厚生労働省の資料をもとに、日本企業の離職率の平均を紹介し、離職率を下げるために効果的な従業員エンゲージメント向上の施策についてご説明します。

日本企業における平均離職率と算出方法

まずは日本企業の平均離職率がどのくらいなのかについてみていきましょう。

日本企業の離職率の平均

人材不足が日本の経済発展において大きな課題となっていますが、実際の離職率はどのような状況にあるのでしょうか。

厚生労働省が平成30年度に発表した「平成30年雇用動向調査結果の概況」を見ると、平成30年の離職率は全体で14.6%であることが分かります。

就業形態別には、一般労働者の離職率11.3%に対し、パートタイム労働者は23.6%と離職率が高い傾向にあります。

区分 労働者数
(千人)
入職者数
(千人)
離職者数
(千人)
入職率
(%)
離職率
(%)
一般労働者 36,606.6 4,245.2 4,148.9 11.6 11.3
パートタイム労働者 13,099.7 3,442.0 3,093.9 26.1 23.6
合計 49,706.3 7,667.2 7,242.8 15.4 14.6

(引用:厚生労働省「平成30年雇用動向調査結果の概況 P6 表1 平成30年の常用労働者の動き」より一部改変)

離職率の高い産業は?

産業別に離職率の差はあるのでしょうか。「図3 産業別入職率・離職率」を見ると、「宿泊業、飲食サービス業」が26.9%、「生活関連サービス業、娯楽業」が23.9%と平均よりも高い数値になっています。

サービス業は、他の産業と比べると離職率が高いことが分かります。一方で、建設業や製造業は離職率が低いことが分かります。しかし入職率の低さから、いずれにしても人手不足が課題となっていることが推測されるでしょう。

(引用:厚生労働省「平成30年雇用動向調査結果の概況 P11 図3 産業別入職率・離職率」)

離職率の算出方法

離職率の算出方法は「1年間の離職者数÷年度初めの従業員数×100」で計算できます。

例えば、年度初めの従業員数が100名で、1年間の離職者数が20名の場合、「20÷100×100=20」と計算できるため、離職率は20%と算出されます。

離職率は、従業員の定着を知るためのデータであり、近年では企業評価を左右する指標の一つとしても使われることがあります。

しかし、離職率の高さは一概に良くないことであるとは言い切れません。

ある年齢の従業員層の比重が高い企業では、その年層が退職する時期は一時的に離職率が上がるという事態も起こり得るでしょう。

それらを念頭に置いた上で、自社の離職率が平均と比べてどうかを判断することが重要です。

離職率が高い企業で取り入れたい「従業員エンゲージメント」向上のための施策

離職率低下を防止する施策として、従業員エンゲージメントを向上させるマネジメント方法が注目されています。

「従業員エンゲージメントが高い状態」とは、会社と従業員、従業員同士に信頼関係があり、絆を感じている状態を言います。従業員が会社の方向性を理解、共感し、自発的に貢献したいと思う意欲のことです。

従業員エンゲージメントの向上は、生産性を高めるだけでなく、会社全体の信頼関係を強くすることにも繋がります。結果、この会社で長く働きたいと思う従業員が増え、離職率の低下にもよい影響を与えるでしょう。

ここでは、従業員エンゲージメントを高めるための施策をご紹介します。

施策(1)従業員一人ひとりの「価値観」を知る

従業員エンゲージメント向上のために、従業員一人ひとりの価値観を把握することが重要です。

価値観はそれぞれで違い、ワークライフバランスを重視している従業員もいれば、キャリアアップを望んでいる従業員もいます。

従業員の満足度を図るアンケートや1on1での面談などを実施し、従業員の価値観を把握するよう努めましょう。

また従業員一人ひとりの価値観に応じて仕事や役割を任せることで、従業員は会社に大事にされているという実感を得ることができ、「この会社で長く働きたい」と思うことに繋がります。

施策(2)タレントマネジメントを取り入れる

タレントマネジメントとは、従業員の適性に合った人材配置のことです。

企業の都合で人材配置を決定すると、必ずしもその従業員に仕事内容がマッチするとは限りません。

一方的な配置転換は従業員のモチベーションを低下させ、離職を決定づけるきっかけになることもあります。

従業員一人ひとりに自分の能力や資質を充分に発揮できる環境を提供できれば、従業員自身が成長や貢献を実感でき、エンゲージメントを高めることができるでしょう。

施策(3)適切な評価が行われる制度

従業員の主体的な活動や業務成果が適切に評価させる制度は、従業員のエンゲージメント向上に大きな影響を与えます。

会社の方針や理念、行動指針にのっとり、積極的な働きかけをした人材を正当に評価できる仕組みを整えましょう。

従業員同士が評価できる「ピアボーナス」や「360度評価」といった非金銭的報酬の導入も効果的です。

プロに聞く離職率の平均データが企業に与える影響とは

離職防止アドバイザーに、離職率の平均データを知ることの重要性について聞いてみました。

N.J
N.J
(株)カケハシ スカイソリューションズ
教育研修事業部マネジャー
離職防止アドバイザー

離職率の高い企業の特徴は?

従業員の声に耳を傾けていない企業は離職率が高いと感じます。

一人ひとりの働く意味や意義すべてを満たすことは難しいですが、この会社で働き続ける理由を何か一つでも持っていることは、従業員のやりがいと支える上で大きな意味を持ちます。

そういった意味でも、企業が従業員に対して何らかの働きかけをしていないと、本音を拾い上げることは難しいでしょう。

従業員に対して積極的に働きかけをしている企業は、離職を考えている人に早い段階で気付けます。

従業員エンゲージメントを上げるために、人事担当やリーダー層が持っておきたい意識とは?

従業員が「働き続けたい」と思うためには、仕事に対してやりがいを感じられるかがとても重要になります。

仕事の面白味はもちろんやりがいになりますが、「信頼できる上司のために頑張ろう」という思いもやりがいに繋がります。

そのために、リーダー層は積極的に自己開示をしていただきたいです。

管理職となった人たちがこの会社で働き続ける理由をは新入社員や若手社員にも伝えていくことが重要です。

自分のことをきちんと理解して、周りに発信できる力が、管理職側に求められています。

部下とのコミュニケーションを積極的に行いながら、自分自身の働く意味や価値観などについて共有するようにしてみてください。

まとめ 

自社の離職率を知り、他企業の平均と比較することは、自社の実情を知る上でも重要なことです。

離職が多いと感じている企業では、一度自社の離職率を算出し、平均と比べてみましょう。その上で、離職理由の原因をしっかり分析し、最適な施策が何なのかを検討するとよいでしょう。

今回紹介した従業員エンゲージメントを向上させる施策も参考に、離職率低下のための対策を取り入れてみてください。

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