離職防止

中小企業が離職率を下げるためには。人材の定着を図る4つの施策

日本国内の人材不足が深刻化している中、こと中小企業においては人材を確保することが至難の業となっています。

人材が育つ前に離職してしまうケースも多く、離職率を下げることが早急の課題となっている企業も多いことでしょう。

今回の記事では、離職率を下げるために中小企業で取り入れるべき、人材定着を図るための施策についてご紹介します。

中小企業が抱える離職に関する課題

従業員数が少ない中小企業では、社員の離職が経営状態に大きなダメージを与えかねないため、離職率を下げるためにどのような課題があるのかを知る必要があります。

中小企業が抱えやすい離職に関する課題について考えてみましょう。

給与が低いなど条件面での不満があがりやすい

入社時に納得して決めた雇用条件なども、他の企業の条件などと比較し、不満に思うようになる社員もいます。特に中小企業では、昇給の基準や賃金規定が不明確、人手不足による長時間労働など、働き方の課題を解決できないまま抱えているところも多くあるようです。

会社側から改善の意思や姿勢が見られないと、社員は不満を抱え、離職を考えるようになってしまうでしょう。

業務の選択肢が少ない

中小企業の場合、あるジャンルに特化した製造や販売を手がけていることが多く、社内で選べる業務や仕事内容が限られているということも、離職を引き起こす要因と考えられるでしょう。

業務の選択肢が少ないとルーティンワークにもなりやすく、仕事においてのやりがいを感じにくくもなります。毎日同じ作業を繰り返す中で、「自分に合う仕事を見つけたい」と考えるようになり、結果他の企業への転職を考えることに繋がります。

企業の将来性に疑問や不安を抱きやすい

中小企業の中には、ファミリー経営や年功序列制度から抜け出せていない企業もあり、会社の将来性に不安を抱く社員もいるでしょう。業績が不透明で、業績不振の状態であるにも関わらず、業務改善に努めない企業からは、会社の将来性を感じることができません。

会社の将来が見えなければ、自身のキャリアも描きにくく、より広い世界でチャレンジしたいと考える社員は「離職」という選択をするようになるでしょう。

中小企業が取り入れるべき人材定着のための4つの施策

自社が抱える離職の課題を洗い出した後は、適切な解決策を取り入れるようにします。中小企業だからこそ、スピード感を持って対策することもできるでしょう。

人材定着のための施策を4つご紹介します。

施策(1)成長と学習の機会を提供

優秀な人材を育成するため、研修などの学習の機会を多く設けるようにするとよいでしょう。新入社員だけでなく2年目以降の若手社員、リーダー、マネージメント層など、定期的にインプットする場を提供することで、社員自身が成長を実感できます。

研修などで学んだスキルや知識を、現場で活かせるようなマネジメントを心がけることも重要です。定期的な面談を設定し的確なフィードバックをすることで、仕事に対するモチベーションを向上させることができます。

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施策(2)福利厚生の充実

社員のエンゲージメント向上のために、福利厚生を充実させることも重要なポイントとなるでしょう。限られた予算の中で充実させるのは大変ですが、工夫とアイデア次第で社員が満足するものを提供することもできます。

近年、従業員の声から生まれたユニークな福利厚生制度を採用している企業が多くあります。食事補助やピアボーナス制度、アニバーサリー休暇などは、大きなコストをかけることなく取り入れられる制度と言えるでしょう。

また、福利厚生を代行してくれるサービスを利用すれば、決められた予算の中で、時間と工数をかけずに導入することができます。

施策(3)経営者の思いを積極的に社員に伝える

従業員数の少ない中小企業だからこそ、社長や経営陣の思いは伝えやすい環境にあります。会社の将来に不安を感じさせないためにも、経営状況を正確に伝え、会社のビジョンや今後の方針を積極的に伝える機会を設けましょう。

企業の向かうべき目標やビジョンが知ることで、社員からアイディアやポジティブな意見が出ることもあります。社員が意見を出しやすい環境を用意することで、社員は会社経営に能動的に関わるようになり、結果高いモチベーションの中で仕事をするようになるでしょう。

施策(4)中小企業向けの助成を活用する

人材の育成や定着を図るために、中小企業向けの助成を活用してはいかがでしょうか。

人事評価制度と賃金制度を整備し賃金アップや離職率を下げるための「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」や、有期契約労働者に対するキャリアアップを促進し成長の機会を付与する「キャリアアップ助成金」などは中小企業でも取り入れやすい助成金です。

働き方改革に伴うワークライフバランスを整えるための「仕事と家庭の両立支援関係等の助成金」などもあるので、自社の状況にあわせて積極的に取り入れてみましょう。

プロに聞く中小企業が離職率を下げるために行う取り組みとは

離職率を下げるために、中小企業の経営陣や人事担当者はどのような意識を持って対策すればよいのでしょうか。

離職防止アドバイザーに、中小企業の経営人が前提として持っておくべき意識などについて聞いてみました。

O.M
O.M
(株)カケハシ スカイソリューションズ
教育研修事業部 事業部長

離職率を下げるための中小企業の取り組みとして成功した事例を教えてください

研修の導入によって離職率を下げることに成功したケースがあります。離職率の高さが課題となっていたある企業では、研修を通してリーダー層の意識を改革し、特に新入社員向けの離職防止の対策を積極的に取り入れました。

また、人事担当者が実店舗に出向いて社員を直接フォローするなど、相談しやすい環境も整えました。それにより、離職率0%という驚異の数字をたたき出しました。

社内のコミュニケーションの量が増え、相談しやすい風土に変わったことで、離職率を下げることができた成功例ですね。

中小企業が離職率を下げるための施策を行う上で、最も重要なことは何でしょうか?

やはり人材の育成に力を入れるということではないでしょうか。

中小企業では予算の関係上、学習の機会も多く設けられないという葛藤もあるかと思いますが、育成に力を入れることで離職や採用のコストを減らせれば、むしろポジティブな対策だと考えます。

優秀な人材を育成するためには、社員の能力を活かすマネジメントや適切なフィードバックが必要ですが、そのためには管理職が育成のスキルを身につけることが重要です。

リーダー層や管理職がマネジメントスキルを向上させることで、社員への働きかけも活発化し、相互成長が期待できるでしょう。

離職率を下げるために中小企業の社長や経営陣は、どのようなことを意識して取り組むべきでしょうか?

「離職」という一つのシグナルに対して、長期的な視線で捉え、どのように対応したらよい会社になるかを、柔軟性を持って対応することが大切です。

社員一人を辞めさせたくないために、短期的な対策だけを打つのは効率的ではありません。社員のエンゲージメントを高めることを目指し、長期的な視点を持って対応することが望まれます。

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まとめ 

売り手市場の採用市場において、中小企業が抱える人材確保や人材の定着に対する課題は、早急に取り組むべき課題と言えます。

社員が抱えやすい課題を把握し、それに対する施策を短期的視点と長期的視点で捉え、取り組むことで、離職率を下げることができます。

自社の風土にあった施策を取り入れ、人材育成と定着を図りましょう。

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