明けましておめでとうございます。本年もKAKEHASHI SKY NEWSならびにカケハシ スカイソリューションズをよろしくお願いします。

　いよいよ今年、東京オリンピックが開催されます。メダル獲得や日本選手の活躍が期待される競技はたくさんありますが、昨年ワールドカップで日本中を沸かせたラグビーも楽しみな競技に加わりました。オリンピックでさらに強くなった日本代表チームが見られるだろうと期待しています。

　ラグビーチームとして世界で最も有名なのは、ニュージーランド代表オールブラックスです。ワールドカップでの3連覇は逃したものの、その存在感は他を圧倒していました。オールブラックスは125年続く老舗チームで、その勝率は約75％と、サッカーのブラジル代表を上回る勝率を誇り、歴史上最も成功したスポーツチームと言われています。

　オールブラックスの強さはどこから生まれているのか。
　答えは、3つの継続にあるようです。

　オールブラックスには、125年伝承されてきた理念とビジョン、そして明確な行動規範があります。確立された理念、ビジョン、行動規範があり、それがチーム全体、つまり選手や監督、チームを構成するすべてのスタッフに浸透していることが、強さを生む一番の理由。

　2つ目は個人の強さです。まず、今いるメンバー各々の勝利へのコミットメントの強さ。そして、未来のメンバーが準備されていることです。ニュージーランドでは、オールブラックスの不動の人気により、子どもたちは皆ラグビーを経験し、国内で最も身体能力の高い若者がラグビー選手となる道筋があります。さらに、海外の強い選手を呼び込む制度が整備されている。こうして、新たにオールブラックスに加わる強い種が、安定して供給される仕組みがあるのです。

　3つ目は、選手の育成制度と下部組織の充実。強いチームが継続して強くあり続けるために不可欠な選手の育成と、一軍で即戦力となりうる強い二軍組織での育成がなされていることです。

　この3つには、共通して継続という軸があります。今すぐ強くなること、次の試合で勝つことではなく、勝ち続けるため、永続的な強さを手に入れるための努力が、勝利を義務付けられたチーム・オールブラックスを作り上げているのです。

　そして、この3つの継続は企業組織にもそのまま当てはまります。
　まず、企業理念を策定し、ビジョンを掲げる。策定して掲げるだけでは意味がないことを社長がしっかりと認識し、社員がそのビジョンを理解し、共感し、コミットできるよう努力する。
　次に、ビジョンにコミットできる優秀な人材の採用。企業力を決める人材レベルを高め、採用力を強化し続ける。
　そして育成。採用した人材を組織全体で育てる風土を醸成し、次世代の幹部となる若手リーダー層を育てる教育の仕組みを作る。

　オールブラックスの強さに学び、ビジョンを掲げて浸透のために努力すること、採用力を高め続けること、育成体制を作ることで、強く継続力のある企業組織を目指していきたいと思います。

この度、青山学院大学経営学部・大学院経営学研究科　山本寛教授に
弊社組織活性・教育研修サービスをご監修いただく運びとなりました。

山本教授は青山学院大学経営学部にて主に人的資源管理論を講義され、働く人のキャリア発達とそれに関わる組織マネジメント問題を専門として研究されています。

最近では「組織のリテンション・マネジメント（優秀な人材の確保）」にも研究テーマを広げ、近著『なぜ、御社は若手が辞めるのか』(日経プレミアシリーズ:新書)では日本の人事部HRアワードにノミネートされるなど、本分野において多数の学術賞を受賞する、キャリア研究の第一人者でいらっしゃいます。

山本教授ご監修のもと、お客さまの組織課題解決のためより良いサービス開発に努めて参ります。