3月まで残りわずかとなりました。3月で2023年度の新卒採用活動は佳境を迎えます。新卒採用は年々早期化が進み、23採用では特に昨年末までに内定を出す会社も少なくありませんでした。夏・秋冬インターンシップから母集団形成をしている会社にとっては、3月はクロージングの大切な時期だと思います。

一方で、もうひとつとても大切な時期も迎えています。それは、翌年度の2024年度新卒採用活動の準備スタートです。OfferBox、ONE CAREER、キミスカといった第三勢力として台頭している就職媒体の多くはすでに24採用向けのサービスを開始しています。さすがに早すぎるのでは…と思う方もいらっしゃると思いますが、サービスがリリースされ、学生もすでに企業選びをしている事実がある以上、自社の活動をいつから始めるのか、考えておく必要があります。打てる施策の選択肢は多い方が、採用成功の確率も高まるのです。

では、何から準備をすると良いのか。
私は、大きく二つの要点があると考えます。

1. 募集チャネルの選定
2. 有給インターンの検討　です。

募集チャネルの選定については、前述したように打てる施策の選択肢を減らさないためにとても大切です。特に母集団が小さいエンジニア学生、土木建築系学生、高学歴、留学生などは、専門のチャネルやイベントがあってもすぐに枠が埋まってしまいます。自社のターゲットをクリアにした上で、募集チャネルの確定までは早めに決めると良いでしょう。また、母集団が極端に小さくない場合でも、夏のインターンシップは学生にとって最初の就活イベントとなります。6月-8月にかけてエントリー企業を探す学生は年々増加傾向にあるため、そのタイミングにあわせて広報することは今の採用活動において有力な一手となります。今はマイナビやリクナビといった媒体に掲載せずとも、スカウト型の媒体で集客もできるので早期から動き出すことの敷居は下がったと言えます。

次に、私は長期の有給インターンシップの検討を24採用から考えた方が良いと思っています。理由はシンプルで、学生と企業の深い接点をつくることが今後の採用活動に求められるからです。この2年間は完全オンラインで一度も会社に訪れないまま入社を決めた学生も多くいたと思います。しかし、結果としてギャップを感じて離職する社員が出てしまい、企業側からは期待通りに活躍してくれないという声も少なくありませんでした。このような課題を解決していこうという動きは、当然企業からも学生からも出てくるはずです。

就職活動を本格的に開始する前から企業と繋がりを持とうとするニーズは、優秀な学生ほど高まっていくでしょう。長期インターンシップも形式的にプログラムを考えすぎずに、アルバイト同様の業務や、クライアントへのインタビュー＆事例記事作成など、一部の業務を切り出すことから始めてみても良いと思います。新卒採用の通年化が以前から叫ばれていましたが、いよいよ本格化する時代に入っていくのではないでしょうか。

いずれにしても2024年度採用からはこれまで以上に早期での活動が必要となり、結果的に内定者フォローの期間も長くなっていきます。その準備のために、今すぐできることとして、まずは2023年度の内定者アルバイトを検討してみてはいかがでしょうか。内定者との接触を図りながら、長期インターンシップのイメージもつきやすくなるはずです。今後の採用活動を見据えて、大きく採用の考え方を変えてみませんか？