東京恵比寿にある美容室「Agee」を経営している有限会社エーライン様。2013年、新規事業として立ち上げたカラー専門店「color lover」の店舗を拡大していこうというタイミングで、理念ブックの作成をお手伝いさせていただきました。4年経った現在、理念ブックは新規出店にどうお役に立てたのかどうかを、代表取締役・勝尾社長にうかがいました。
― 理念ブックが完成して早4年が経ちますが、その後どのようにご活用いただけていますか？
いやぁ、あれからいろいろあって、正直大変だったんですよ(笑)。完成してすぐは社内が混乱状態にあったので申し訳ないことにあまり使いきれていなかったんですが、1年ほど経ってようやく、自分の想いが詰まったこの「理念ブック」を手に僕が指揮をとるようになりました。
活用方法としては、配っても読まれなければ意味がないので、新規出店のたびにスタッフを集めて説明会を開くことからスタートしました。パワーポイントでしっかり資料も作って「うちのお店のコンセプトは『ずっとおしゃれを、もっと手軽に』。この言葉を軸に、みんなにはこう働いていってほしい」とプレゼンして回ったんです。また、最近スーパーバイザーという役職を新たに設けたのですが、彼らは売上数字に加えて「（理念ブック中の）行動指針が実行できているか」という指標をもって現場を評価・マネジメントするようにしています。
理念ブックが、評価制度にもなっている。ずいぶんと楽させてもらっています(笑)。おかげさまで当時2店舗しかなかった「color lover」も、先日オープンした日吉店をいれて計6店舗へと拡大しました。
― 今でも様々なシーンでご活用いただけていてとても嬉しいです！勝尾社長は、この理念ブックにどのような価値があるとお考えですか？
「color lover」を立ち上げて約5年が経ちますが、鍛え抜かれた技術と、WELLAさんバックアップの薬剤と、この理念ブックをもってターゲット顧客層にアプローチできれば、約半年でお店を軌道にのせられるようになってきました。しかし店舗を拡大していくのは決して簡単なことじゃない。カケハシさんのことを持ち上げる訳ではないですが、理念ブックのように立ち返るものがなければ途中でお店はダメになってしまうと考えています。
現場スタッフのように商売の矢面に立っていると、周りにこんな安いお店ができた、お客様にこんなことを言われた、だからあっちへ走ろうこっちへ走ろう…となってしまいがちですが、全部やろうとするとお店の個性が薄れてしまって、結果お客様はついてこなくなってしまう。当たり前のことではありますが、現場で働くスタッフがいつも理念にかなった行動や判断をしていくのはなかなか難しいことなので、こうして言語化されたビジョンは必要不可欠だと思います。
…4年前、偶然にも御社から営業電話をもらえてよかったですよ。理念ブックのようななにかが必要だという認識はぼんやりと持っていたのですが、そもそも言語化を支援してくれる会社があるなんて知りませんでしたから。自力では、これは作り上げられなかった。本当にありがとうございます。
― こちらこそ、お付き合いのチャンスをいただき本当にありがとうございました！今後はどのような展望をお考えですか？
カラー専門店のビジネスモデルはお客様にとってもサロンにとってもよいものなので、多くの企業が参入してきています。4年前に比べるとすごい勢いで競合が増えていますが、45～60歳の世代がターゲットということもあり、まだまだポテンシャルのある市場です。
そんなマーケットに対し、僕は1つ1つ、地に足をつけながら店舗を拡大していきたい。 6店舗目の日吉店も十分に手応えを感じています。新規出店のネックがあるとすれば、おそらくそれは僕が忙し過ぎること(笑)。理念ブックを僕の分身にして効率よく現場にメッセージを届け続けながら、僕自身はもっと先を見据えた動きを取っていかないといけないなと感じています。
開業した時とはまた少し異なるスタンスで、周りの人を巻き込みながら、次のステージへ。…そんなことを考えている時に、ふと渡邉さん（弊社営業担当）から久しぶりにお電話いただいたんですよね。なんだか、縁があるのかな(笑)。ぜひまたなにかご一緒できればな、と思っていますよ。
