採用動画とは、自社の魅力を求職者に伝えるための動画コンテンツです。
求職者の間ではSNSや動画投稿サイトを活用した情報収集が一般的となり、採用動画の重要性が高まっています。
しかし、採用動画は一歩間違えると企業イメージ毀損などのレピュテーションリスクにつながりかねません。
そこで今回は、採用動画を制作する際のポイントや効果的な活用法を解説します。
目次
採用動画とは、注目されている背景
採用動画とは、人材採用を目的に制作する動画コンテンツのことです。
動画を視聴するだけで、Webページや紙の資料を読むよりも効率よく多くの情報を学生に伝えられることから、採用動画を制作する企業が増加しています。
文章や写真では伝わりにくい社内の雰囲気や実際に働く社員の様子など、様々なリアルな情報を端的に伝えられる点も採用動画のメリットです。
採用動画が注目されている背景には、動画コンテンツの普及やSNSの活発化などがあげられます。
通信速度の高速化により、動画コンテンツの視聴数は増加。
就職活動をする学生にとっても、移動中や隙間時間に視聴できる動画は、身近な情報収集ツールとなっています。
また、採用動画はSNSによって拡散されやすいコンテンツです。
採用動画の拡散により採用活動にも効果を得た企業もあるなど、今後も注目の採用コンテンツとなると予想されます。
採用動画の気になる効果
レバレジーズ株式会社が運営する新卒向け就職エージェント「career ticket(キャリアチケット)」が2022年卒の就活生を対象におこなった調査によると、学生の7割が就職活動中に採用動画を視聴しているそうです。
また、採用動画による志望度の変化についても、視聴後に志望度が「かなり高まった」「高まった」と回答した学生は69.4%と、採用動画が志望度に大きく影響していることがわかります。
採用動画の具体的な効果についても見ていきましょう。
(引用:レバレジーズ株式会社「キャリアチケット調査」)
- 記憶に残りやすい – 視覚と聴覚で印象強化
- 多くの学生にアプローチできる
- ミスマッチを防ぐ
- 採用工数を削減できる
- 情報の質を均一化できる
採用動画の効果を数値で見る:導入企業の成功データ
レッグウェア専業メーカー「岡本株式会社」では、採用動画の導入によってインターンシップ参加者のうち77%が選考に進み、選考離脱率は前年度の約8%から3.3%へと減少しました。
社員の魅力を発信する採用動画を採用選考中のフォローツールとして活用し、歩留まりを大幅に改善しています。
効果(1)記憶に残りやすい – 視覚と聴覚で印象強化
採用動画は、文字情報の5,000倍とも言われる動画の情報伝達能力を活かし、短時間でユーザーに鮮明な印象を与えられるコンテンツです。
アメリカのJames McQuivey博士は、1分間の動画によって伝えられる情報量は、180万字に相当すると説いています。
効果(2)多くの学生にアプローチできる
採用動画をSNSで発信すれば、より多くの学生へのアプローチが可能です。
多くの学生がSNSを活用して就職活動をおこなっているため、企業側も採用活動にSNSを活用しましょう。
動画コンテンツは様々なSNSで簡単にシェアできるため、採用動画がSNSで拡散されれば、より多くの学生の目に触れられます。
効果(3)ミスマッチを防ぐ
コロナ禍の影響により就職活動がオンライン化されたことで、実際の職場を訪れることなく内定を得る学生も少なくありません。
オンライン上でも職場の雰囲気や実際に働く社員の様子を知れるコンテンツとして、採用動画は効果を発揮します。
採用動画で社内のありのままの雰囲気や社員の人柄を的確に伝えられれば、入社後のミスマッチを防ぐ効果も期待できるのです。
効果(4)採用工数を削減できる
採用動画を活用することで、会社説明会などにおける会社概要や事業内容など、自社の説明をおこなう社員の工数を削減できる効果があります。
採用動画を制作しておけば、説明会のたびに担当者をアサインしたり、準備をしたりする必要がありません。
また、採用動画は会社説明会だけでなく、イベントや企業HP、求人サイトなど、様々な場面で繰り返し活用できるのもメリットです。
効果(5)情報の質を均一化できる
採用動画の活用により、自社が発信する情報の質を均一化できるのも大きな特徴です。
説明する担当者の話す能力に影響されないため、説明内容にばらつきが生じるのを防げます。
かっこいい・目を惹く採用動画制作の成功事例
まずはかっこいい・目を惹く採用動画制作の事例を一気に15件ご紹介します。
株式会社カケハシスカイ
採用、育成、定着を支援するカケハシスカイでは、ターゲット学生にしっかりと採用コンセプトを印象付けるために「採用コンセプトムービー」を公開しています。
経営者と働ける魅力を1分間という短い動画内にぎゅっと詰め込み、入社後、いかに成長できる環境があるかについて、興味を惹くワードを効果的に用いてアピール。
会社説明会やインターンシップの冒頭などに動画を流すことで、学生の関心を促し、惹きつけの強化に成功しています。
(参考:【採用動画】株式会社カケハシスカイ)
株式会社Cygames
ゲームの企画・開発・運営事業をおこなう株式会社Cygamesの、設備や環境を紹介するオフィスツアー動画です。
オフィス環境と共に実際に働く社員の動きや表情などを見せることで、より働く環境をイメージしやすくなっています。
「すべての環境は最高のコンテンツのために」というテーマで、クールな映像に仕上がっている採用動画の事例です。
(参考:【Cygames 新卒採用】オフィスツアースぺシャルムービー)
ライソン株式会社
家電、オーディオ、アウトドア製品を企画、販売しているライソン株式会社では、自社製品を使ったユーモアある採用動画をTik Tok上に公開しています。
オフィスで何の前触れもなく自社製品を使っておやつを作り出し、次々と社員が試食にやってくる様子を映した動画からは、楽しそうな社風が感じられます。
Tik Tokだけでなく、X(旧:Twitter)やInstagramでも拡散されるなど、多くの人の目に触れることに成功している事例です。
(参考:ライソン株式会社Tik Tok公式アカウント「@lithon_corp」)
日本交通横浜株式会社
タクシー業界大手の日本交通グループとして、神奈川エリアでサービスを展開している日本交通横浜株式会社の採用動画は、ドラマ仕立てとなっています。
お客様との対話の中で、タクシードライバーという仕事の魅力を伝えるドラマとなっており、仕事内容がリアルに伝わってきます。
撮影や音響のクオリティも非常に高く、精度の高い採用動画に仕上がっている事例です。
(参考:【採用ドラマ】『9ストーリーズ 』日本交通横浜株式会社)
社会福祉法人元気村グループ
介護福祉・医療・教育分野を中心に、複数の事業運営をおこなっている社会福祉法人元気村グループの採用動画事例です。
介護職員の仕事風景を映しながら、1日を追うドキュメンタリー仕立てになっています。
仕事風景に重ねてナレーションを入れているため、それぞれが何にやりがいを持ち、どのようなときに楽しめているのかがダイレクトに伝わる動画です。
(参考:元気グループ 介護職採用動画 ~ドキュメンタリー編~)
RFA digital brains株式会社
企業のプロモーションノウハウやインターネットノウハウをワンストップで提供しているRFA digital brains株式会社の採用動画です。
社員のインタビューにより、企業の求める人物像を的確に表現しています。楽しそうに働く社員を映すことで、和気あいあいとした社風が伝わってくる事例です。
(参考:RFA digital brains株式会社|採用動画「尖ったヤツだけやってこい」)
貝印株式会社
カミソリなどの刃物を中心とし、調理用品や化粧道具、衛生用品の製造・販売メーカー貝印株式会社の採用動画です。
各部署のメンバーが自身の業務についての想いややりがいを語っています。
「切れ味で、世界を変えていく。」をコンセプトに、社員一人ひとりの活躍によって会社が成長していく姿を伝えている事例です。
(参考:【貝印】採用動画「KAI GROUP CUTTING-EDGE SPIRIT」)
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社の新卒採用向けのイメージ動画です。
実際の社員がドキュメンタリー風に、自社やはたらくことに対する想いについて語っており、社会課題に正面から向き合っていくと言う決意が伝わるかっこいい採用動画となっています。
(参考:【新卒入社社員が語る】パーソルビジネスプロセスデザインという会社 Short ver)
株式会社アズノゥアズ
全国展開するレディースアパレル会社アズノゥアズのコンセプト動画です。
仕事もプライベートも大事にし、「自分らしさ」を尊重しているのが上手く表現されています。
どのような属性の社員がいるのかを垣間見られる動画になっています。
(参考:株式会社アズノゥアズ「AS KNOW ASをつくるひと」)
株式会社博報堂
博報堂は日本最大級の広告代理店です。
新卒採用向けの動画では「何物でもないって、最強だ。」と言うコンセプトと、自社が制作したCMや広告、関わった商品などを組み合わせています。
映像の美しさとメッセージの力強さを融合させ、一本のショートフィルムのように表現しています。
(参考:博報堂 新卒採用ムービー2025)
株式会社益正グループ
店舗運営事業やフランチャイズ事業、コンサルティング事業など食の総合企業である株式会社益正グループの採用動画です。
「今までの飲食業界を壊せ、覆せ。」と言うコンセプトを表現した演出がかっこいい事例です。
(参考:益正グループ 採用動画【 BREAK TROUGH 】今までの飲食業界を壊せ、覆せ。)
三菱地所グループ
日本の総合不動産デベロッパーである三菱地所グループの新卒採用コンセプト動画です。
「NANIMONO」にも定義できない、社員個人の多用性を尊重していると言うメッセージがこめられています。
情熱を持って社会と向き合う姿をかっこよく表現している事例です。
(参考:三菱地所 「採用コンセプトムービー “NANIMONO”」)
リコージャパン株式会社
事務機器、光学機器などの販売などをおこなうデジタルサービス会社リコージャパンの企業コンセプト動画です。
デジタルの力で人の働き方をサポートし、さらなる発展を目指す姿が表現されており、アニメーションやテロップを上手く使ってメッセージを伝えています。
(参考:リコージャパン 企業紹介動画 私たちがリコージャパンです)
株式会社テレビ新潟放送網
テレビジョン放送や放送時間の販売など一般放送事業をおこなうTeNYテレビ新潟の採用動画です。
「ワクワクさせる総合コンテンツ企業」を目指し、挑戦している社員のまっすぐな姿を表現しています。
企業の取り組みや社風を上手く伝えている事例です。
(参考:株式会社テレビ新潟放送網「TeNY2024卒 採用動画」)
株式会社エイチーム
スマートフォン向けゲーム・アプリやECサイトなどの企画・開発・運営をおこなう総合IT企業の株式会社エイチームの採用動画です。
「仕事を楽しくするのは、自分だ。」と言うコンセプトのもと、仕事を通して得られる「楽しさ」について社員が語っています。
社員が自ら「仕事を楽しくする」姿勢を丁寧に伝えている事例です。
(参考:株式会社エイチーム 採用動画「仕事を楽しくするのは、自分だ。」3分ver.)
採用動画を制作するにあたって押さえておきたいこと
よい採用動画を制作するために、押さえておきたい情報をまとめました。
採用動画の種類
採用動画の種類とそれぞれの特徴をご紹介します。
| 種類 | 特徴 |
| ブランドイメージ・企業PR動画 |
|
| インタビュー動画 |
|
| 会社説明動画 |
|
| 座談会動画 |
|
採用動画の最新トレンド:リアリティとインタラクティブ性
トレンドを意識した採用動画によって、人材市場で存在感をアピールする企業が増えています。
動画制作におけるトレンドの一つが「リアリティ」。
360度ビューで職場を体感できるオフィスツアーや、生の声を聞ける社員インタビューは、求職者の共感を得やすいコンテンツです。
また、ユーザーが動画展開に参加できる「インタラクティブ」も、採用動画のトレンドになりつつあります。
社員インタビュー動画の効果的な活用法
社員インタビュー動画は、社員の人柄や社風が自然と映し出され、働くイメージを想起しやすいコンテンツです。
SNSで情報収集する求職者は、採用サイトだけでは得られないリアルな情報を求めている傾向にあり、社員インタビュー動画は企業イメージの醸成に役立ちます。
インターンシップに社員インタビュー動画を導入すると、応募者は異なる視点から企業理解を深められます。
社員インタビュー動画は、入社前のフォローにも役立ちます。
漠然とした不安を抱きやすい内定者に社員インタビュー動画を共有すると、入社に対する心理的ハードルを下げられます。
縦型ショート動画の台頭
縦型ショート動画とは、スマートフォンでの試聴を想定した短尺の縦型コンテンツです。
TikTokやInstagramのリールなど幅広いメディアで活用でき、デジタルネイティブな就活生に影響力を発揮できます。
インタラクティブ要素の取り入れ方
インタラクティブには「双方向」という意味があり、ユーザーからアクションを起こせるコンテンツです。
たとえば、企業紹介の中から閲覧する組織を選べたり、ゲーム感覚で仕事を疑似体験できたりと、ユーザーのニーズに沿った情報を提供できます。
リアルな企業文化の表現手法
新入社員のリアリティ・ショックを予防し離職率を低減するには、企業の雰囲気をありのまま伝えることが大切です。
社員の一日をドキュメンタリー風に撮影したり、チームプロジェクトの進行をドラマ仕立てで紹介したりと、応募者が親しみを感じる構成を検討しましょう。
採用動画の内容・制作のポイント
採用動画を制作する際のポイントは4つあります。
- 求職者視点に立つ
- ゴールを明確にする
- 理想と現実の両方を見せる
- 動画の活用方法も考える
これらのポイントを押さえ、どのような内容にするか検討しましょう。
求職者視点に立つ
「求職者視点に立つ」をポイントとした場合、就職活動中の学生は企業のどのようなことが知りたいのか、学生はどのような心理状況にあるのかを考えます。
採用ページや募集要項から得られる情報ではなく、入社後にどのように業務を進めるのか知りたい学生や、就職活動中の不安な気持ちを払拭したい学生もいます。
学生のニーズを捉え、採用動画の内容を検討しましょう。
ゴールを明確にする
また「ゴールを明確にする」ことも重要です。
採用動画を通して何を視聴者に伝えたいか、目的を意識しましょう。
採用したい学生がどのような人材で、その人に伝えたい自社の魅力は何かを洗い出すことが大切です。
例として、コミュニケーションを重視する人を採用したいならば、風通しのよい社風が伝わる動画を制作する、切磋琢磨しながら困難を乗り越えられる人を採用したいならば、仕事に悩む姿や試行錯誤するリアルな姿をドキュメンタリー風動画で伝えるなどがあります。
理想と現実の両方を見せる
「理想と現実の両方を見せる」こともポイントです。
企業の魅力としてよい面ばかりを伝えてしまうと、入社後のギャップ感から早期離職に至るケースも少なくありません。
理想像ばかりではなく、職場のリアルな姿もしっかりと見せることが大切です。
現実を見せることで、採用動画の信憑性も企業への信頼度も高まります。
理想と現実をきちんと見せ、総合的に魅力が高いと感じてもらえれば、エントリーにもつながりやすいです。
動画の活用方法も考える
動画を制作する際、動画の活用方法も考えておきましょう。
採用動画の活用法には以下のようなものが挙げられます。
- YouTubeに上げたものを採用サイト内に埋め込む
- 動画ファイルを公式ラインアカウントで届ける
- InstagramやXなどに投稿する など
その媒体によって動画サイズや尺、容量などが異なるため、制作会社に依頼する際には事前に伝えておくと後の活用がスムーズにおこなえます。
採用動画の制作にあたっての注意点
採用動画を制作する際は「機密情報や個人情報の漏洩」「競合他社との差別化」「クオリティの担保」に注意しましょう。
動画内に社員を登場させる際には、肖像権の確認も必須です。
その他、公開してはいけない機密情報や個人情報などが動画に写り込まないよう、撮影場所や周囲の音、会話などにも注意して動画を制作しなければなりません。
また、競合他社がどのような採用動画を制作しているのか確認し、自社ならではの魅力を伝えられる動画にしましょう。
他社が会社紹介の採用動画を公開しているならば、職場の雰囲気や社員の様子が伝わる動画を公開するなど、他社との差別化を図ることも大切です。
さらに、クオリティを担保する点においても注意が必要です。
採用動画は自社での内製も可能ですが、プロの技術と比べると劣ってしまいます。
ショート動画を手軽にアップし親近感を持たせたい場合はよいですが、ブランドイメージや企業PRを目的に採用動画を制作する場合は、プロに依頼した方がよいと言えます。
動画を内製する場合には、制作する社員の時間や高価な機材が必要となるため、プロに外注した方がコストカットになる可能性も高いです。
避けるべき表現と内容
採用動画の制作にあたっては、企業イメージや応募者の多様性に配慮し、不適切な表現が含まれないようチェックしなければなりません。
「女性歓迎」といった性別に基づく優遇や差別は法律に抵触する可能性があるほか、年齢や居住地、学歴を限定する表現は公平性に反します。
また、「社員みんなが、やりがいをもって働いています!」「必ずキャリアアップできます!」といったように、過度な美化や誇張と取られかねない表現もNGです。
入社後のミスマッチにつながるだけでなく、不誠実な印象を与えかねません。
法的・倫理的に配慮すべきポイント
採用動画の制作において肖像権や著作権、個人情報を侵害した場合、炎上や信用の失墜、訴訟問題など、重大なリスクが発生する恐れがあります。
肖像権侵害を避けるには、事前に出演者から書面で同意を得るほか、承諾がない場合はモザイク処理を施すなどの対策が必要です。
また、著作権を侵害しないよう、音楽や映像、ロゴを使用する際は、使用許諾を得るかロイヤリティフリーの素材を手配しなければなりません。
また、無断で社員の個人情報を公開しないのはもちろん、不注意からパソコン画面や業務書類などが写り込まないよう注意が必要です
採用動画の制作における費用相場
採用動画の制作にかかる費用は、動画の長さや種類、制作期間などによって異なります。一般的な費用相場をご紹介します。
| 採用動画の種類 | 費用相場 | 動画の長さ | 制作期間 |
| インタビュー・社内動画 | 30~80万円 | 約3~8分 | 1ヶ月~1ヶ月半 |
| 企業理念・密着取材 | 80~200万円 | 約10分~ | 2ヶ月 |
| ドラマ仕立て | 200万円~ | 自由(10~20分) | 3ヶ月以上 |
クオリティ別の予算目安
採用動画のクオリティは、投入できる予算規模によって差が生じます。
低予算(30万円以下)の場合はスマートフォンや無料アプリなど身近なツールで制作するため、映像や音声の精度は期待できません。
手作りの温かみや親近感を演出できますが、競合との差別化を図るのは難しくなります。
中予算(30万円~100万円)になるとプロの企画力や専門的な機材を活かし、企業のニーズに沿った表現方法が可能になります。
また、企業のブランド力強化を実現している採用動画の多くは高予算(100万円以上)です。
VFXやドローンのような最新技術を駆使して、求職者の心に強い印象を残す採用動画を実現しています。
採用動画の制作費を抑えるためのポイント
制作会社に採用動画の作成を依頼するにあたり、少しでも制作費を抑えるポイントを以下でご紹介します。
採用動画の制作を検討している方はぜひ参考にしてください。
- 動画の尺を短くする
- 制作工程の一部を内製化する
- 演者を自社スタッフから選出する
動画の尺を短くする
動画の尺(動画の長さ)を短くするのも、制作費用を抑えるポイントです。
動画が長ければ、その分撮影や編集に多くの時間と手間を要するため費用が高くなってしまいます。
動画の尺を短くすると、以下の項目の削減が期待できます。
- 撮影カット数
- 使用するアニメーションのコマ数
- 出演者の人数や拘束時間
- 撮影スタッフの人数や拘束時間
- 編集作業の工数 など
どの程度コストが削減できるかは制作会社によって異なります。
見積もりを取るなどして確認しましょう。
また、「動画を短くしてしまうと、伝えたい情報を盛り込めないのでは」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、動画は長ければよいというわけではありません。
短く簡潔にまとめられた動画は、見る人の注意を引きやすく、伝えたい情報を的確に届けられるメリットがあります。
制作工程の一部を内製化する
採用動画のすべてを制作会社に依頼するのではなく、制作工程の一部を内製化することも費用削減につながります。
企画立案やシナリオ作成、撮影、編集などのスキルを持った人材が社内にいれば、部分的に任せるのも方法の一つです。
制作工程の一部を内製化することで、どの程度費用を削減できるかは、事前に制作会社に相談してみましょう。
しかし、費用を抑えることで採用動画のクオリティまで下げてしまわないよう注意が必要です。
求職者に自社の魅力を印象付ける採用動画にするためにも、自社にノウハウがない企業はプロの制作会社に依頼することをおすすめします。
演者を自社スタッフから選出する
動画の演者に自社スタッフを出演させるのも、費用削減のポイントです。
プロの役者を起用すると、出演料を支払わなければならないため、制作費用がかさみます。
応募者に企業のリアルな雰囲気を伝えるためにも、積極的に社員を出演させることをおすすめします。
社員によるインタビューやドキュメンタリーなどは、採用効果を高めて費用削減できる項目として、多くの企業が取り入れています。
ただし、社員を起用する際は、肖像権への注意が必要です。
採用動画に起用した社員が退職した後も、肖像権の使用に関する同意を得ておく必要があります。
後々のトラブルを回避するためにも、出演の承諾と共に肖像権使用の同意書を書面で作成しておきましょう。
採用動画の配信戦略:効果を最大化する方法
採用動画をSNSで展開する場合、各プラットフォームに応じた戦略的アプローチが必要になります。
たとえば、InstagramやTikTokはビジュアル的にインパクトのある短尺の縦長動画が効果的です。
一方、YouTubeは長尺の動画も視聴数を伸ばせる可能性があるため、コンセプトムービーやインタビューの配信に適しています。
いずれの配信動画も作って終わりではなく、分析データを基にブラッシュアップすることが成果を上げるカギとなります。
採用動画を制作する際には、あらかじめ配信方法を決めておき、媒体ごとの特徴を活かすようにしましょう。
採用動画の効果的な公開場所
採用動画は自社採用サイトやYouTubeなど様々な場所で活用できますが、ユーザーの傾向やニーズはプラットフォームごとに異なります。
自社採用サイトや就活サイトは応募意欲の高いユーザーが訪問するため、長尺の動画も観てもらいやすいです。
YouTubeは幅広い層に利用されているというメリットがあります。
しかし、顕在層や潜在層にリーチできるよう採用専門のチャンネルを開設し、ターゲット層に検索されやすいようタイトルやタグの設定を最適化しましょう。
SNSを活用する場合は、タイパ重視の若年層に向けてビジュアル重視のショート動画を投稿すると、認知拡大を期待できます。
ターゲット層に届けるための配信戦略
採用動画は、ターゲット層に応じて配信時期を設定する必要があります。
就活生の多くが就活開始前に採用動画を視聴しているため、就活解禁前の1月、2月頃から公開する企業が増えてきました。
中途採用市場の動きは、2月~4月、9月~11月に活発化します。年度替わりや年末に向けて転職検討者が増加するため、それを見越した配信が効果的です。
幅広い層にリーチできるYouTubeやSNSは、新卒・中途採用を問わず活用価値がありますが、新卒はマイナビやリクナビ、大学のキャリアセンターも候補に加えることをおすすめします。
中途採用の場合は、Indeedや転職会議などの転職サイトが有効です。
また、エンジニア職の募集にはQiita、営業・企画職の募集にはWantedlyを活用するなど、職種に応じてチャネルを使い分けましょう。
視聴データ分析と改善サイクルの回し方
採用動画のPDCA(改善サイクル)を回すには、ターゲット別のKPIを設定し、達成度を定量的に評価する必要があります。
評価の指標は、クリック率や平均視聴時間、再生回数、応募コンバージョン率などです。
それらのデータを基に課題を特定し、改善計画を立てましょう。
たとえば、クリック率が低い場合はサムネイルを再検討したり、目標の視聴時間を達成できていない場合は尺を調整したりと、様々な改善策が考えられます。
採用動画制作のご相談はカケハシスカイ
採用・育成・定着を支援する様々なソリューションをワンストップで提供するカケハシスカイでは、採用動画やパンフレット・LPを動画化したショートムービーなどの採用ツールの制作もおこなっています。
社内の仕事風景や社風を伝えるべく活用が進んだ採用動画では、自社の魅力を伝えられるものでなければ意味がありません。
貴社の魅力を存分に引き出し、伝えたいターゲットに刺さる採用動画を制作します。
弊社のクリエイター陣が、貴社の魅力を明確に「見える化」し、採用を成功に導くための動画に落とし込みます。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
学生に印象づけやすい採用動画は、多くの企業が制作し活用しています。
就職活動のオンライン化や通信速度の高速化により、動画コンテンツは就職活動中の学生にとって身近で手軽に情報を得られるツールとなっています。
今回の記事を参考に、最新のトレンドや制作時のポイントを押さえ、自社の求める学生に訴求できる採用動画を制作してみてはいかがでしょうか。
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