40代の平均年収は490万?男性・女性別の中央値や手取り額と地域毎の違い

平均年収を計算する電卓の画像

令和3年「民間給与実態統計調査」によると、40代の平均年収は約492万円*(中央値297万円**)です。

*出典:国税庁|令和3年分民間給与実態統計調査(第14図)
*出典:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査の概況(第7表)

この記事では、40代の平均年収について、男女別、前半後半、学歴別、雇用形態別や手取り額も比較していきます。

キャリア形成が急速に進むこの時期に、経済的安定を追求する人が多いことから、年収の違いや特徴を知ることは大変重要です。

あなた自身の年収が業界平均にどれくらい相応しいか、また年収格差についての理解が深まることでしょう。

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転職ハブ編集部
岩岡 武志

転職ハブ編集部/元キャリアアドバイザー

岩岡 武志

教育業界から株式会社リクルートキャリア(現リクルート)へ転職し、約5年半にわたりキャリアアドバイザーとして勤務。業界や職種を問わず1,000人以上の求職者を支援した。

30歳を節目に、より多くの人生に貢献したいとの思いからWebマーケティングにキャリアチェンジし、転職に関するメディア運営を行う。

ユーザーや有識者へのインタビューに基づく情報発信をモットーとしている。

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日本の40代男女の平均年収はどのくらい?

国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、日本の40代男女の平均年収は以下の通りです。

日本の40代男女の平均年収*と中央値**

  • 40代男性:607万円(中央値347万円)
  • 40代女性:326万円(中央値247万円)

*40代前半・後半の平均年収の合計値を2で割って算出
**出典:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査の概況(第7表)

業種、職種、地域などによって大きく異なるため、一概にはいえませんが、40代は昇進、転職などのライフステージの変化が起こるため、個人によって差が開きやすいです。

また、派遣社員やアルバイトなどの非正規雇用者は、平均年収が低い傾向にあります。

40代前半と後半の平均年収の違いは?調査結果を徹底解説!

40代といっても、前半と後半で平均年収に違いがあります。

国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、日本の40代前半と後半の平均年収の違いは以下の通りです。

日本の40代前半と後半の平均年収および中央値*
40代前半(40~44歳)40代後半(45~49歳)
平均年収:480万円(中央値290万円)平均年収:504万円(中央値304万円)
男性:584万円(中央値332万円)男性:630万円(中央値361万円)
女性:324万円(中央値248万円)女性:328万円(中央値247万円)

*出典:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査の概況(第7表)

男性の平均年収は、昇進や転職などの機会が多いことから、前半よりも後半の方が約46万円程度高くなっています。

一方、女性の平均年収も後半わずかに増えています。各企業が積極的に女性管理職を増やしている背景もあり、今後、女性の昇進による年収アップも注目していくポイントになるでしょう。

業種、職種、ポジション、企業規模、雇用形態などの個人差があるため、あくまでも平均年収であるということを理解しておきましょう。

年代別平均年収比較!20代、30代、40代、50代の収入の違いとは?

これから先のライフプランを考えるうえで、年齢別の平均年収を把握しておきたい人は多いのではないでしょうか。

ここからは、30代、40代、50代の平均年齢の比較を国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査をもとに解説していきますので、参考にしてください。

20代の平均年収:約320万円(男性中央値226万円、女性中央値216万円)

20代は大学・大学院卒であれば社会人としてキャリアがスタートしたばかりです。

育成される立場にあり、通常はスキルや能力がないため年収も高くありません。

ただし不動産や保険の営業職など、若いうちから高いノルマが課され達成するとインセンティブが支給される業種・職種であれば、20代でも高い年収を受け取れる場合があります。

30代の平均年収:約431万円(男性中央値291 万円、女性中央値239万円)

20代のうちに培った経験やスキルはあるものの、そこまで高い収入であるとはいえない段階です。

しかし、ITや金融関係などの業種では、30代でもコンサルティングファーム、専門事務所、監査法人などの専門職は平均年収が600万を超える場合もあります。

40代の平均年収:約492万円(男性中央値346万円、女性中央値247万円)

40代の平均年収は30代に比べて高くなっています。
順当にスキルや経験を磨いていけば、責任のあるポジションに就いてマネジメント業務をおこなったり、仕事の幅を広げてさらに会社に貢献できるようになったりするからです。

50代の平均年収:約525万円(男性中央値385万円、女性中央値238万円)

管理職や役員に抜擢されている人が増えるため、平均年収が上がる傾向にあります。

上記のように、年齢が上がれば収入も同時に上がる傾向にありますが、業種、職種、企業規模などによって異なる点はおさえておきましょう。

また、近年は、年功序列ではなく成果主義の企業も増えており、年齢ではなく結果で収入格差が生じている部分があります。

つまり、個人の持っている経験やスキル、努力次第で年齢に関係なく高収入を得ることも可能であるということです。

40代の平均年収と中央値の違いとは?正しい収入の見方を知ろう!

正しい収入の見方を知るためには、平均年収と中央値の違いを理解する必要があります。

40代の平均年収と中央値をそれぞれ把握して、判断材料の一つにしていきましょう。

平均年収とは、ある集団の総収入を、その集団の人数で割った値を意味します。
つまり、収入が高い人がいる場合、平均年収が高くなるということです。

たとえば、とある40代100人の集団の年収の中で、99人が年収500万円で、1人だけが年収1億円の場合、平均年収は595万円と計算することができます。

一方、中央値とは、データを小さい順に並べたときにちょうど中央にある値を指します。上記の場合の中央値は、500万円になります。

平均年収は年収が高い人がいると付随して上がるため、中央値で確認するよりも高い傾向があるのでそれぞれの違いを理解しておきましょう。

そのため、正しい収入の見方として、平均年収だけを見て判断するのではなく、中央値も合わせて見ることが重要です。

40代の平均年収は大卒と非大卒でどのくらい違う?学歴別に徹底解説!

大学を卒業しているか否かも年収に差が出る要因のひとつです。ここからは、大卒と非大卒で40代の平均年収がどれくらい違うのか解説していきますので、参考にしてください。

厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査(3)学歴別にみた賃金のデータによると、40代の大卒と非大卒は以下のように平均年収に違いがあります。

  • 大卒*の平均年収:407万円
  • 非大卒**の平均年収:303万円

*40代前半・後半の大卒平均年収の合計を2で割って算出
*高校・専門学校・高専短大の前半・後半の平均年収を合計し、6で割って算出

データから分かるように40代の平均年収における大卒と非大卒の格差は約104万円であり、学歴によって差があるといえるでしょう。

しかし、これからはデジタルやITの発展により、会社の中で求められることが激変します。

非大卒であっても時代の変化に対応できる能力を磨くことで年収アップにつなげることが大切であるといえるでしょう。

40代の平均年収と手取りの実態を徹底解説!税金や社会保険の影響とは?

40代の平均年収約492万円は、税金が引かれていない額面上の年収です。

そのため、年収から社会保険料や税金を差し引いたものが手取りであり、実際に給与として手元に入ってくるお金はもっと低くなります。

重要なポイントとして、所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料などの税金や社会保険料は、年収が高くなれば高くなるほど差し引かれる額が増えていくことを覚えておいてください。

大雑把に年収×0.8で計算することができるため、40代の平均年収である492万円×0.8で約394万円が手取りであり、毎月32.8万円前後が給与として銀行に振り込まれるということです。

参考:国税庁|給与所得の源泉徴収税額表(令和4年分)

40代は、住宅ローンや子供の教育、親の介護など、その分引かれる税金や社会保険料も増えるため、所得税や住民税の控除を受けたり、各種手当を上手に活用することが大切です。

また、キャリアアップや転職などのチャンスが多く収入アップの可能性がある40代は、転職に伴う手当や退職金についても考慮する必要があります。

個人の状況やライフスタイルによって手取り年収は異なることから、自身の収支をしっかりと把握するようにしましょう。

40代正社員と非正社員の平均年収はどれくらい違う?

40代の平均年収は、雇用形態の違いも大きく影響します。
正社員の場合は、賞与がもらえる機会があり、非正社員と比べて平均年収は高くなる傾向があります。

厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査のデータによると、正社員と非正社員は以下のように平均年収が異なります。

  • 40代正社員の平均年収:約352万円(賞与込み)
  • 40代非正社員の平均年収:約210万円(賞与なし)

上記のように、40代正社員と非正社員の平均年収には142万円程度の開きがあります。

賞与のありなしは年収に大きな差を生じさせるといえます。

40代の都道府県別平均年収ランキング!東京との違いとは?

平均年収は、都道府県によっても異なります。基本的には東京や神奈川といった大都市にある企業の方が収入は高い傾向があります。

理由としては、国内外の企業が集まるビジネスの中心地であり、日本の経済の中心地であることから高い給与水準が維持されているためです。

40代の都道府県別平均年収*ランキング
1位:東京都約625万円
2位:群馬県約558万円
3位:神奈川県約551万円
4位:愛知県約545万円
5位:大阪府約523万円
6位:兵庫県約506万円
7位:京都府約506万円
8位:石川県約503万円
9位:三重県約496万円
10位:埼玉県約485万円

出典:厚生労働省|令和3年賃金構造基本統計調査
*40代前半・後半それぞれにつき「きまって支給する現金給与額」の12倍と「年間賞与その他特別給与額」を合算し2で割って算出

東京や神奈川といった大都市は、大手企業が集まっており平均年収は高くなります。

他にも、大きな工場がある県や、企業によっては地方での商売の方が良いと考える場合もあり、働く地域によっても年収の差が生じます。

40代の業界・職種平均年収ランキング!高収入の業界や職種とは?

40代の一番稼げる業界や職種は何の仕事であるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

ここからは、高収入の業界や職種を男女合わせた平均年収としてランキング形式で解説していきます。

40代の業種別平均年収ランキング

40代の業種別平均年収ランキングを見ていきましょう。

1位:IT・通信業約603万円
2位:金融約566万円
3位:総合商社約550万円
4位:メーカー約545万円
5位:インターネット・広告・メディア約525万円
6位:専門商社約511万円
7位:建設・プラント・不動産約497万円
8位:メディカル約494万円
9位:サービス約446万円
10位:小売・外食約437万円

出典:doda|平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】

金融系やIT系は、高収入の業界や職種の上位にランクインしています。

その理由は、高度な専門知識が求められることや転勤、海外赴任が発生しやすいことから年収が高いといえるでしょう。

製造業やサービス業は、景気に大きく影響されることや、一般的に誰でも参入しやすいため、上位の職種に比べて年収に大きな差が生じる傾向があります。

40代の職種別平均年収ランキング

ここからは、40代の職種別平均年収ランキングを解説していきますので参考にしてください。

1位:専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)約698万円
2位:企画/管理約639万円
3位:IT/通信約621万円
4位:営業職約571万円
5位:技術系(電気/電子/機械)約529万円
6位:金融系専門職約525万円
7位:技術系(建築/土木)約497万円
8位:クリエイティブ系約470万円
9位:技術系(メディカル/化学/食品)約458万円
10位:販売/サービス系約398万円

出典:doda|平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】

平均年収ランキング上位の職種には「顧客の高度な問題を解決する仕事」や「DX時代に対応するための​​IT技術を必要とされる仕事」が多くランクインしました。

時代の変化を読みながら経営のサポートをしたり、新しいサービスを生み出す役割や責任が大きい分、収入も高いといえます。

特に、専門職は国家資格が必須な場合があり、資格取得や仕事の難易度の高さに応じて、得られる収入は多くなるといえます。

40代の平均年収は大手企業と中小企業とでどのくらい違う?

平均年収は、企業規模にも大きく左右される傾向があります。

大企業は中小企業に比べて昇給や賞与の機会も多く、長期的に年収アップを見込むことが可能です。

では、40代の平均年収は大手企業と中小企業とでどのくらい違うのかを確認していきましょう。

企業規模別・40代の平均年収
企業規模40代の平均年収
(男性の場合)
40代の平均年収
(女性の場合)
大手企業*約413.9万円約291.9万円
中小企業**約346.1万円約258.5万円

出典:厚生労働省|令和3年賃金構造基本統計調査の概況
*企業規模「大企業」の40代前半・後半それぞれの年収の合算を2で割って算出
**企業規模「中企業」「小企業」の40代前半・後半それぞれの年収の合算を4で割って算出

中小企業の中には、ベンチャーなど成長著しい企業が存在しており、業績が良く、結果を出していれば高い収入につなげることができます。

また、大手企業であっても業績不振でリストラされたり、給与カットがあったりするため、年収が低くなる場合もあります。

40代で平均年収を上回る稼ぎ方とは?

40代は、キャリアが停滞する時期といわれています。
しかし、人生100年時代になり、70歳まで現役が続くとなると40代は折り返し地点になり、まだ先が長いといえます。

今後、平均年収を超える稼ぎ方ができるのでしょうか。
ここからは、4つの方法を解説していきます。

1. 副業や起業

本職の会社で副業が許可されているのであれば、ぜひ副業や起業を視野に入れてください。

本職以外の収入源を増やす有効な手段として副業があります。近年では個人で稼ぐ方法がたくさんあり、趣味や、これまで培った経験、知見を活かして個人で副収入を得ることが可能です。さらに本職の収入を超えると起業も視野に入ってきます。

2. 資格取得

資格取得は本職の経験やスキルに加え、専門性が備わるためスキルアップで昇進し収入アップが望めます。また、転職でも強い武器になり異業種業界へチャレンジできます。自身の本職や行きたい業界、職種の方向性に合わせて戦略的に取得しましょう。

時代の流れを読み、求められる専門性を身につけることで平均年収以上の収入が望める業界への転職も可能になります。

3. 投資

投資によって、資産を増やすことができます。ただし、投資には必ずリスクがあるため、十分に情報を得た状態で進めることが重要です。

大切な資産を失わないためにも、しっかりと勉強したうえで判断してください。

4. 転職

転職は、自身の市場価値を上げ年収アップが望める最速な手段です。

まずは自分の市場価値を確かめる方法として転職エージェントへ複数、登録することをおすすめします。

近年の社会変化や経済不透明、デジタル人材不足など転職市場は大きく変化しているため、転職エージェントと面談することにより、最新の市場状況や自身の市場価値を正しく把握することができます。

40代で転職したら年収は上がる?

厚生労働省の『令和3年雇用動向調査結果の概要』によれば、過去1年間に転職した人の中で「年収が増加した」と回答した人(約38.4%)の割合は「減少した」と回答した人(約26.1%)よりも約12.3%多かったことがわかります。

もちろん、個人や転職先の業種・職種、地域、経験年数などによって異なるでしょうが、40代でも転職による年収アップは可能といえるでしょう。

また、転職後によってキャリアアップの機会が増え、結果的に年収がアップする可能性もあります。
求人に応募する際は1年目のオファー年収だけでなく、年収の上がり幅も調べてみるといいでしょう。

40代の平均年収に関するQ&A!知っておきたいお金のこと

40代の平均年収について解説してきましたが、最後によくある質問についてお伝えしていきます。

40代の平均年収は800万円を超える人がどのくらいいるの?割合を解説

40代の平均年収が800万円を超える人の割合は、全体の約2%*程度です。

*出典:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査の概況(7) 賃金の分布

800万を超える人の割合が高い業界は、コンサルティングファームと金融で
高い年収が見込まれます。

職種で見てみると、コンサルや監査などの専門職、企画、管理系の職種の人が800万の平均年収を超えられる可能性があります。

平均年収がおかしい!自分と違うと感じたらどうすればいい?

この記事を読み進むにつれて、自分の平均年収に対して疑問を感じた人は多いのではないでしょうか。

世の中に出回っている平均年収は、業界、職種、地域、企業規模、性別などが自分とは異なる状態で算出されています。

そのため、平均年収がおかしい!自分と違うと感じた場合、以下の対処方法をおこなってください。

自分が働いている職種や業界の平均年収を調べて、いまの自分の年収が妥当かの判断材料を集めるようにしてください。

同じ職種であっても、企業規模、地域、勤続年数などによって年収は異なります。

今の状況を正しく把握し、自分の妥当な平均年収を調べましょう。

この記事のまとめ

この記事では、40代の平均年収について解説してきました。

40代の男性は607万円、40代の女性は326万円が平均年収であり、今までのスキルや経験を活かして昇進や転職をすることでキャリアアップを目指しやすい年代です。

40代は、長い会社勤めで得た知識や経験、管理能力が備わっている年代ではありますが、時代とともに変化していく自身の市場価値を適切に見定める大切な時期と言えます。

目指す姿や実現したい将来のビジョンについて、いま一度、冷静に考え、この記事を参考に平均年収について理解し、今後の自身のキャリア形成に役立ててください。

※ページ内の求人数は職種別に集計しています。

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