20代の転職理由ランキング!面接で採用担当者へ伝えるときの4つのコツ

20代の転職理由ってなんだろう?
面接の時に転職理由を聞かれるけれど正直に答えてもいいの?

20代の転職理由をランキングにまとめました。

【20代が前職を辞めた理由ランキングTOP3】

順位 前職を辞めた理由 割合
1 人間関係 14.1%
2 労働条件 12.4%
3 収入が少ない 11.4%

出典:令和元年上半期雇用動向調査結果の概要│厚生労働省 転職入職者が前職を辞めた理由 │厚生労働省


20代が前職を辞めた理由の多くは人間関係となりました。入社後、上司や同僚との関係性に悩み転職を決意したと考えられます。

このような理由で退職した場合、応募書類や面接でどのように伝えると効果的なのでしょうか。

転職理由を効果的に伝える4つのコツ

  • 前職の悪口ではなく、ポジティブで前向きな内容を話す
  • 転職理由と志望理由はそれぞれ一貫性を持たせる
  • 転職回数が多いときの転職理由の答え方
  • 転職エージェントのアドバイスを受ける

面接の際に、上記のことに気を付けるだけでも採用担当者への印象は変わります。しかし「うまく伝えられるのか不安」という人はサポート機能がある転職エージェントの利用をおすすめします。

【サポートに定評!20代・第二新卒におすすめの転職エージェント】

サービス名 タイプ おすすめな人
リクルートエージェントリクルートエージェント 転職エージェント さまざまな業界・職種の求人をみたい人
  • 公開求人数・非公開求人数ともに業界最大級
  • 独自に分析した業界・企業情報を共有してくれる
dodadoda 転職サイト/転職エージェント 自分で求人検索をしながらサポートを受けたい人
  • 取扱い地域・業種・職種が多いので幅広く求人検索ができる
  • 独自のツールで簡単に応募書類が作成できる

この記事では、20代男女別の転職理由ランキングと転職をした方からの口コミも紹介します。20代の人がどのような理由で転職したかを詳しく知りたい人は参考にしてみてください。

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監修者
五十嵐美貴

五十嵐美貴

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20代の転職理由ランキング!1位は人間関係

それでは、厚生労働省が発表した「令和元年上半期雇用動向調査結果」から、早速20代の転職理由ランキングを見ていきましょう。

転職理由 順位 20代男性 20代女性 20代総合
人間関係 1 10.6% 17.7% 14.1%
労働条件 2 11.3% 13.5% 12.4%
収入が少ない 3 13.6% 9.3% 11.4%
契約期間の満了 4 10.6% 5% 7.8%
会社の将来性 5 5.7% 7.6% 6.7%
仕事に興味が無い 6 8.8% 4.1% 6.4%
スキルや資格を活かせない 7 3.7% 5.2% 4.4%
会社都合 8 2.8% 2.5% 2.6%
結婚 9 0.9% 3.9% 2.4%
出産・育児 10 0.3% 3.5% 1%
介護 11 0.2% 1.8% 1%
その他(出向等) 例外 30.7% 25.7% 28.2%

20代の男性と女性、それぞれで転職理由の1位は違ってきますが、総合すると1位は人間関係という結果になりました。

さらに、労働時間や休日といった労働条件の問題が2位、収入が少ないという金銭面の問題が3位と続きます。

ここからは、それぞれの転職理由についての解説と実際に転職をした方の口コミを紹介していきます。

出典:令和元年上半期雇用動向調査結果の概要│厚生労働省 転職入職者が前職を辞めた理由 │厚生労働省

ランキングの算出方法について(※クリック、またはタップで開きます)

20代男性:出典元「転職入職者が前職を辞めた理由」の20~24歳男性、25~29歳の男性のそれぞれの転職理由を選んだ割合を合算し÷2で算出。
20代女性:出典元「転職入職者が前職を辞めた理由」の20~24歳女性、25~29歳の女性のそれぞれの転職理由を選んだ割合を合算し÷2で算出。
20代総合:上記で計算した20代男性、20代女性それぞれの値を合算した後に、同じく÷2で算出。
なお、小数点第二位からは四捨五入をしています。

1位:職場の人間関係

職場の人間関係に頭を抱えて悩む男性

どのような職場に行っても、大きな悩みとなりやすいのがこの人間関係です。

会社という組織に所属するからには、個人で仕事を完結させられることは基本的に少なく、上司や部下とのコミュニケーションはほぼ毎日必ず発生します。

さらに、事前にネット上の口コミサイトなどで企業研究をしていても、配属先のチームの雰囲気などは実際に入社してみなければわからないことも多いため、転職理由としてはポピュラーであると言えるでしょう。

人間関係を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 13.4%
25~29歳男性 7.8%
20~24歳女性 19.4%
25~29歳女性 15.9%

人間関係を理由に転職した方の体験談

20代後半|女性

純粋に仕事に集中できない

収入面では特に不満もなく働いていましたが、長年勤めている方の怠慢な働き方に幻滅しました。
社員が声を上げても問題を放置して、ことなかれ主義を貫く会社の社風にも不信感を抱くようになり、どんどん周りの人間関係もどろどろし始めました。
純粋に仕事に集中できないという環境に嫌気がさし、転職を考えるようになりました。

2位:労働時間、休日等の労働条件

労働時間、休日等の労働条件に悩む女性

誰にとっても1日24時間という時間は平等ですが、毎日の勤務時間はその限りではありません。

定時きっちりに仕事を終えられる職場もあれば、長時間残業が慢性化している職場もあります。

さらには、1分1秒を争うように忙しい職場もあれば、のんびりとニュースサイトを閲覧している暇のあるような職場もあるでしょう。

いずれにせよ労働環境は平日の過ごし方や休日の多さに関わる大切な要素であり、心身の健康にも多大な影響を及ぼします。

休日や余暇にリフレッシュする時間が無ければ、仕事で良いパフォーマンスを発揮することはできません。

労働条件を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 13.5%
25~29歳男性 9.1%
20~24歳女性 13.2%
25~29歳女性 13.7%

労働条件を理由に転職した方の体験談

20代前半|女性

真剣に話を聞く態度ではない

労働対価に見合わない収入、慢性的な人手不足など労働環境の改善を上司に求めたが、全く聞き入れてもらえなかった。
私が今の状況や今後のことを考えて真剣に話していたのに、上司は腕を組んで椅子の背もたれに寄りかかって真剣に話を聞く態度ではなかったのが、転職を決意した決定打だった。(フリーター)

3位:収入が少ない

豚の貯金箱

日々の生活を営んでいくうえで、必ず必要になるのがお金です。

そして、一般的にお金を多く持っていれば持っているほど、生活の質がアップしていくと言って良いでしょう。

しかし、ハードな仕事をしているのに労働の対価として受け取る給料が少なく、生活の質が上がっていかないと仕事のモチベーションも失ってしまいますよね。

統計では、社会人になり立てである20代前半の男女よりも後半のほうが収入に不満を抱きやすい傾向にあります。

これには、新卒や2年目の頃と比べて高度な仕事をしているという自負や、結婚などのライフイベントに向けて真剣に将来設計を考えるようになったというような事情が影響しているものと予想ができます。

収入を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 13.1%
25~29歳男性 14.0%
20~24歳女性 8.1%
25~29歳女性 10.4%

収入を理由に転職した方の体験談

20代後半|男性

23時まで店舗にいて手取り18万

元々自動車メーカーの営業をしていました、1年目の新人にも毎月営業ノルマが課せられます。
そして営業車として200万の車を買わされローンを組ませられます。
値引きをするしないに関わらず、車を販売してもマージンは1台につき5000円しかもらえません。
周りのベテラン営業マン達も値引きし過ぎて売ったために、店に借金をしていました。
毎日23時まで店舗にいて手取り月収18万、嫌になって辞めました。

4位:契約期間の満了

契約期間の満了

これは契約社員や派遣社員といった雇用形態で働いている方の転職理由となります。

契約期間の満了という1つの区切りをきっかけとして、現在よりも労働条件の良い企業や、自分のやりたかった仕事を求めて転職活動をする人が多いと考えられます。

期間工などは、満了に伴って満了金という一種のボーナスのようなまとまった金額のお金をもらえることもあります。

契約期間の満了を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 12.3%
25~29歳男性 8.8%
20~24歳女性 3.6%
25~29歳女性 6.3%

5位:会社の将来が不安

会社の将来性が不安

自分の仕事には満足していても、「この会社にずっといて大丈夫かな……?」と不安になってしまうことってありますよね。

将来性に不安を抱く要因としては、下記のような場合が挙げられるでしょう。

  • 経営状況が赤字続きである
  • パワハラなどのハラスメントが見られる
  • 業務改善を訴えても聞き入れられない
  • 合理的ではない不自然な人事異動がよくある
  • 離職率が異常に高い

自分が所属している企業に不安感を持ち続けながら、働くことは精神的にもプレッシャーになりますよね。

ここで紹介したような会社の歪みが、「自分の頑張りが給料に反映されない」、「業績の悪さから目標を達成しないと厳しい指導を受けるようになった」といった収入や人間関係の問題につながる場合もありますので注意が必要です。

会社の将来性を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 4.3%
25~29歳男性 7.1%
20~24歳女性 8.3%
25~29歳女性 6.9%

会社の将来が不安で転職した方の体験談

20代後半|女性

不都合を隠ぺいするような体質

以前は空港で働いていたのですが、自然災害で甚大な被害が出た際に、対応があまりにも悪く、会社にとって不都合な事を隠ぺいするような体質だと感じた。
普段はトップダウンの社風で上からの指示は絶対的なのに、肝心な災害時においては指示や今後の見通しの情報等が、全く下りて来なかった。

6位:仕事の内容に興味を持てない

仕事に興味が持てない女性

事前に企業研究をしていても、いざ配属された部署での仕事内容が自分の思ったものと違っていた場合、仕事に興味が持てないことがあります。

ほかには、部署の異動や人員リソースの関係で本来担当している仕事を外れてしまったという場合もあるでしょう。

一般的に平日の1/3ほどの時間は仕事に当てることになりますので、やりがいを持てないミスマッチした仕事に毎日向き合うのはとても辛いものがあるでしょう。

仕事に興味が持てず転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 7.8%
25~29歳男性 9.7%
20~24歳女性 3.3%
25~29歳女性 4.8%

仕事の内容に興味が持てず転職した方の体験談

20代後半|女性

2年で部署移動

新卒で入社した会社なのですが、2年で部署異動になりました。
営業には変わりありませんでしたが、あつかう商材や商談の仕方がかなり違い、戸惑いました。
一から勉強し直し頑張ろうとは思いましたが、あつかう商材に興味が持てず、良さを理解できず、勉強意欲が湧かなくなってしまい、自分の好きな物をあつかえる仕事に就きたいと思い転職しました。

7位:能力・個性・資格を活かせない

能力・個性・資格を活かせないビジネスウーマン

自分の持ち味や資格を職場で十分に発揮する機会がなく、仕事にやりがいを感じられない方がこの転職理由に当てはまるでしょう。

そもそも企業の採用担当者は、採用した個人の能力や個性を会社で活かせると考えたからこそ採用に至っているはずですが、何らかの要因で企業と労働者の間でミスマッチが発生してしまったものと考えられます。

一方で、「自分が心から真剣になれる仕事は何なのか?」といった本人の自己分析が不足していた結果、思いもよらぬ仕事に就いてしまったというパターンもあるでしょう。

転職の成功には入念な自己分析が必要不可欠です。

能力や資格を活かす機会がなく転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 2.7%
25~29歳男性 4.6%
20~24歳女性 7.5%
25~29歳女性 2.9%

資格を活かせる機会がなく転職した方の体験談

30代前半|女性

頑張って資格を取得したのに……。

人間関係もあまりよくなく、自分の自信になっていた資格も生かせない仕事内容でした。
「せっかく頑張って資格を取得したのに」という思いがいつも頭にありました。
会社に活気がなく、やりがいが無さそうに仕事をしている上司や会社の雰囲気に、「明るい未来が見えないな」と思い転職を決意しました。

8位:会社都合

会社都合による転職

あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、勤めていた企業が倒産したり、あるいはリストラを受けて雇用契約の解除に至った場合、会社都合という退職理由になります。

昨今では新型コロナウイルスの影響から企業の業績が悪化することも多く、感染が収束する見込みもまだ立っていないため、転職理由として今後増えていく可能性があります。

採用面接では突っ込まれやすい質問のため、転職の際は対策が必要です。

会社都合で転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 2.3%
25~29歳男性 3.2%
20~24歳女性 0.9%
25~29歳女性 4.1%

9位:結婚

結婚を理由に転職

20代全体としての割合は決して高くはありませんが、20代後半の女性は結婚を理由に転職した方が多いようです

下記の厚生労働省の調査によると、平成26年から令和元年まで女性の平均初婚年齢は29歳となっており、ランキングの根拠としている雇用動向調査結果とも重なり合うことがわかりますね。

結婚後の出産や育児といったライフイベントを考慮して、産休や育休の制度がしっかり整っている会社へ転職をする方が多いと考えられます。

出典:厚生労働省 令和元年人口動態統計月報年計の概況

結婚を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 0.1%
25~29歳男性 1.7%
20~24歳女性 0.7%
25~29歳女性 7.1%

結婚を理由に転職した方の体験談

20代後半|女性

制度がしっかりしていない

現在結婚し出産を控えているのですが、前職の会社は育児休暇など制度がしっかりしていないというのがあり、バイトでもいいので別の職場で働いたほうが良いかと思い、転職をしようと思いました。
収入面では少なくなりますが、そもそも前職はいつかは辞めるつもりだったので早い段階で辞めて正解でした。

10位:出産・育児

出産・育児を理由に転職

結婚と同じく、データでは20代後半の女性が出産・育児を機に転職をすることが多くなっています。

出産を経験した後の復職のしやすさや、子育てと仕事の両立といったことを考えた際に現職の働き方を不安に思われた方が、このパターンで転職をしたと考えられます。

どちらも人生を生きるうえで重要なライフイベントですので、働きやすい環境に身を移すのは良い選択です。

出産・育児を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 0.2%
25~29歳男性 0.4%
20~24歳女性 0.3%
25~29歳女性 3.2%

出産・育児を理由に転職した方の体験談

20代後半|女性

迷惑をかけながら迎えに行くのが辛かった

こどもが生まれて復職したものの、会社までの通勤時間がかかるうえにこどもの病気での保育園からの呼び出しが多く、皆に迷惑をかけながら迎えに行くのが辛かったことが転職を検討した一番の理由です。
そのほかにも、こどもを認証保育園にしか預けることができず、保育料のためにフルタイムで働いているものの体力的にキツい現状を改善したいこともあり、転職を考えるようになりました。

11位:介護・看護

介護・看護を理由に転職

介護と看護、似たような言葉ですが次のような違いがあります。

介護……日常生活を安全かつ快適に営むためのサポート
看護……病気や怪我などの治療や療養のサポート

出典:そもそも「介護」と「看護」って、何が違うんですか? |パナソニックのエイジフリー

超高齢化社会を迎えている現在の日本では看護よりも、高齢となった家族を介護するというパターンのほうが多いかもしれませんね。

20代に限った話ではありませんが、家族の介護をきっかけとしての離職は介護離職という用語で社会問題ともなっています。

介護休業や介護休暇といった国の制度もありますが、それだけで根本的な問題解決に至ることは少ないでしょう。

介護の状況にもよりますが、時間も精神的な根気も必要になるため、より良い環境を整えるために転職を決意することは賢明な判断です。

介護・看護を理由に転職した人の詳しい割合
20~24歳男性 0.1%
25~29歳男性 0.2%
20~24歳女性 3.1%
25~29歳女性 0.4%

介護・看護を理由に転職した方の体験談

20代後半|女性

実家の近くで転職活動

県外の大学に進学しそのまま県外の企業に就職しましたが、祖父母が2人とも病気になってしまいお世話が必要になったため、家族と相談した結果、長女である私が実家に戻ってお世話をすることになりました。
そこで、実家の近くで転職活動をして転職をしました。
病院通いの2人をお世話しながら働いています。

企業が転職理由を尋ねるワケ

企業は何故転職理由を尋ねるのか?

これまで20代の転職理由ランキングを一通り見てきましたが、そもそも企業はなぜ転職理由を重視するのでしょうか。

それは下記のような要素を志望者から判断するためだと考えられます。

  • 業務内容や会社の方向性とミスマッチがないか
  • 長期的に安定して働ける人材であるか
  • 仕事への熱意をどれほど持っているか
  • 仕事をするうえで重要視している価値観は何か
  • 仕事をするうえで本人のストレス要因となる物事は何か
  • 前職の不満は当社(志望先企業)で解決できるのか

企業の採用担当者にとっては、ひとつひとつの要素が採用を決定付ける大切な判断材料であることがわかりますよね。

たとえば、面接を受けに来た求職者が「前職では人と協力して仕事を進める経験を得ることができなかった、この会社ではチームで一致団結してプロジェクトを完遂するような仕事がしたい」というような趣旨の転職理由を述べたとしましょう。

しかし、応募先の企業が個々人の裁量を重視し、基本的に1人で仕事を進めることが多いようなベンチャー企業であった場合、ミスマッチが発生しているのは明らかですよね。

このように、採用担当者はミスマッチや早期離職を防ぎ、志望者と会社側の双方が最良の雇用関係を結べるように転職理由を尋ねているのです。

採用担当者へ転職理由を効果的に伝える4つのコツ

採用担当者へ転職理由を効果的に伝える4つのコツ

ここからは、企業の採用担当者に転職理由をどう伝えればよいのか、4つのコツを解説していきます。

  1. 前職の悪口ではなく、ポジティブで前向きな内容を話す
  2. 転職理由と志望理由はそれぞれ一貫性を持たせる
  3. 転職回数が多いときの転職理由の答え方
  4. 転職エージェントのアドバイスを受ける

前職の悪口ではなく、ポジティブで前向きな内容を話す

転職理由を尋ねられて、ここぞとばかりに前職の悪口を吐き出すような人は、採用担当者から「不平不満ばかりを述べて、職場の人間関係に悪影響を与えかねない人材だ」と敬遠される可能性が高いでしょう。

さらには、「不満が大きいことはわかったが、その状況を改善するための努力は何かしたのだろうか?」と、問題解決能力や当事者意識の薄さを懸念されるおそれもあります。

そのため、転職理由を伝えるときは前職の悪口は厳禁であり、ポジティブで前向きな言葉を用いるようにしましょう。

ただし、これは本来の転職理由をねじ曲げて演技をするということではありません。

そのように自分を偽ったところで、結局は求職者と企業の間にミスマッチが生まれ、早期離職を招く原因となることが目に見えているからです。

まずは詳細な自己分析から転職に至った理由を深堀りし、その裏にどういった希望が隠れているのか認知してみましょう。

たとえば人間関係の悪さが原因で職場を辞めてしまったその裏には、「上司や部下との信頼関係が良好な職場で、ONE TEAMを目指して大きな目標へ向かっていきたい」というような、自分の真意が隠れているはずです。

大切なのは転職理由をごまかすことではなく、ネガティブな転職理由から自分が本当にかなえたい条件を拾い上げ、ポジティブで前向きな言葉に変換するという取り組みです。

転職理由と志望理由はそれぞれ一貫性を持たせる

転職理由と志望理由は似ているようでそれぞれ異なりますが、一貫性を持たせられるように気をつけましょう。

  • 転職理由(退職理由)……前職を辞めた理由
  • 志望理由……前職を辞めて、なぜこの会社(志望先企業)を受けたのかという理由

たとえば転職理由が「コミュニケーション能力などの自身の適性を考えると営業職はミスマッチで辛かった」というような趣旨であったとします。

にも関わらず食品メーカーのルート営業を志望し、「お客様のニーズを的確に汲み取り、信頼関係を築き上げていくことにやりがいを覚える」と言っていたら、「この人は何を言っているんだろう?」と思わずにはいられませんよね。

ここでは伝わりやすいように極端な例を出しましたが、転職理由と志望理由に一貫性がないと「面接用に脚色しているだけで、本当は何か別の理由があるのでは?」などと、疑念を抱かれてしまうおそれがあります。

転職理由が「自身の発揮したパフォーマンスに対して適切な評価をされていないという不満があった、正当な評価を受けられる企業で高いモチベーションを保ち一生懸命働きたかった」というようなものであるならば、

志望動機は「固定給+成約数に応じたインセンティブが支払われる御社であれば、毎日やりがいを持って働き、売上に貢献できると考えた」というような具合にして、一貫性を持たせましょう。

転職回数が多いときの転職理由の答え方

人事担当者が気にし始める転職の回数アンケート(出典:リクナビNEXT)

出典:年代別の転職回数と採用実態|リクナビNEXT

調査の根拠について(※クリック、またはタップで開きます)

「リクナビNEXT 採用実態調査」
実施期間:2017年5月23日~5月26日
調査機関:楽天リサーチ
調査対象:直近一年間に正社員の中途採用に携わった従業員50名以上の企業の採用担当者300名

前提として知っておきたいのは、人材の採用や育成にはコストがかかり、採用担当者は転職回数が多い人材の採用には慎重になるということです。

採用を決定したとしても、わずか数ヶ月や1年で退職されてしまった場合、採用・育成のコストに見合ったリターンを得られたと考える企業は少ないでしょう。

そのため、転職回数が多い場合は今まで企業とのミスマッチを繰り返してしまった原因と反省、加えて今回は長期的に働けるという根拠を採用担当者が納得する形で伝えることが必要です。

今までの振り返りがしっかりとできていたり、転職回数の理由が妥当なものであれば、「今まではともかくとして、この会社でならミスマッチを起こすこともなく長く働けるだろう」と転職回数の多さがマイナス要因として働くことも少なくなるでしょう。

転職エージェントのアドバイスを受ける

転職エージェントは転職希望者を企業へ紹介し、その対価として企業から報酬を得る人材紹介のサービスあり、言ってみれば転職のプロとも呼べるような存在です。

転職理由を自分一人で考えるのって難しいな……
真剣に転職理由を考えてはみたけれど、本当にこれで面接に通るのかな……?
というような、不安を抱いている方には心強いサポートとなるでしょう。

転職エージェントを利用する7つのメリット

  1. 書類・面接の通過確率を上げる転職理由をいっしょに考えてくれる
  2. それ以外にも書類添削と面接対策の万全なサポートがある
  3. 完全無料で利用できる
  4. 独自の非公開求人を多数保有している
  5. 面接の日程調整や年収面の条件交渉を任せられる
  6. 企業へ求職者の推薦状を書いてくれる
  7. 求人票にない社内情報や企業風土を教えてもらえる

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まとめ|転職理由は慎重に伝えよう

  • 20代の転職理由の1位は人間関係
  • 企業は採用を決定するうえで転職理由を注意深くチェックしている
  • 転職理由は志望理由と一貫性を持たせたうえでポジティブに話す

これから定年まで働くことを考えると、20代という年齢はまだまだ若く、だからこそ今後のキャリアプランが大切になってきます。


この記事を読んで、20代である方の多くが何を理由にして転職しているのかを知り、自身の労働環境を見つめ直すきっかけになったでしょうか。

また、既に転職を検討している方は自分が仕事をするうえでどのような価値観を重視しているのか、自己分析を深めてキャリアプランの形成へ活かしてみてください。


自身の転職理由であれ他人の転職理由であれ、20代の今転職理由について考える時間が、30代、40代と年齢を重ねていくなかでより良い仕事をするための貴重な経験となるでしょう。

※ページ内の求人数は職種別に集計しています。

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