看護師によくある転職理由は?面接での好印象な伝え方を例文で紹介

看護師に多い転職理由と面接での伝え方

「退職時や転職活動時に転職理由をそのまま伝えても大丈夫?」
「他の看護師がどんな理由で転職を考えているか知りたい」

他の職種に比べて離職率の高い看護師の現場。結婚や妊娠、キャリアアップ、職場の待遇や人間関係への不満など、前向きな理由だけでなく、後ろ向きな理由で転職を考えている看護師もいるでしょう。

転職ハブでは、転職経験のある看護師に「転職理由」に関するアンケートを実施し、よくある転職理由をランキングにまとめました。

また、退職時、または転職活動時に転職理由を伝えるときのコツや例文、NGな伝え方も紹介します。

1人で転職活動を進めていくのが不安な方は、面接や応募書類などの転職サポートが充実している転職サイトの利用もおすすめです。

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看護師に聞いた転職理由ランキングトップ10

転職経験がある20代〜50代の看護師100名に、「看護師の転職理由」に関するアンケートを実施しました。結果をランキングにまとめたものから紹介します。

順位 転職理由 割合
1位 結婚・出産・育児 24.8%
2位 残業が多い・休みがとれない 18.1%
3位 人間関係が良くない 12.4%
4位 他施設に興味がある 8.5%
4位 本人や家族の健康問題・介護 8.5%
6位 給与に不満がある 7.3%
7位 医療事故が不安・責任が重い 6.0%
8位 夜勤がきつい・夜勤回数が多い 5.7%
9位 通勤が困難 5.1%
10位 教育・研修制度の不満・スキルアップ・キャリアアップ 3.6%

【調査概要】
調査対象者:転職経験のある20代〜50代の看護師
調査方法:クラウドソーシングでのアンケート(複数回答可)
調査主体:転職ハブ

「結婚・出産・育児」のライフステージの変化に伴う理由が最も多く、次いで「残業が多い・休みが取れない」「人間関係が良くない」といった職場環境に対する不満や悩みが続きます。

上位3位が全体の55%以上を占めていることから、主にこれらの理由がきっかけで転職を考える看護師が多いことがわかります。

また、厚生労働省による「看護職員の現状と推移」の調査データでも、転職ハブの調査結果と同じく「結婚・出産」が約24%で1位となっており、残業の多さ、医療事故への不安といった理由もトップ10にランクインしています。

ここで、看護師の転職理由に関するリアルな声を、理由別に見てみましょう。

転職理由1位|結婚・出産・育児

37歳|女性

職場の理解が乏しく休みがとりづらい

育児中は急に休みを取らなければいけなくなることがありますが、職場の理解が乏しく子育て中のスタッフは肩身が狭そうでした。妊娠を機に、もっと子育てに理解のある職場で働きたいと思い転職しました。

30歳|女性

仕事が 辛くなってきたタイミングで夫の転勤

結婚後、夫が遠方に転勤することになったため転職しました。看護歴4年目に入り、リーダー業務などのステップアップやQCサークル活動もあり、業務を任せられることが多くなってきて仕事が辛くなってきていたので未練はありませんでした

32歳|女性

夜勤や時間外での業務が難しくなった

看護師としてのキャリアアップも視野にいれ様々な分野で経験を積んできましたが、結婚、出産を機に、今までのように夜勤や時間外での業務を続けることが難しくなり転職しました。

35歳|女性

救命センターの仕事と育児の両立は難しかった

子育てをしながら救命センターで働くのは難しく、転職しようと思いました。命を預かる仕事だったので、仕事中に神経を使い果たし、家ではもぬけの殻…。子どもにチックが出たりと、家庭内にも問題を抱えていたので思いきって辞めました。

転職理由2位|残業が多い・休みが取れないことが理由で転職

30歳|女性

仕事とプライベートを両立させたい

サービス残業があり、勉強会・病棟会・看護研究・飲み会なども多く、仕事とプライベートのオン・オフをつけられなかったことが一番の理由です。休みの日も病院に行って仕事をしたり、持ち帰りの仕事も多かったため、残業が少なく、夜勤のない施設に転職しました。

36歳|女性

ワークライフバランスを保つのが難しい

休みや夜勤明けで委員会などに参加するのが当たり前の環境で、仕事と家庭の両立が困難に感じ、転職を決めました。勤務開始1時間前から準備が必要でしたが、手当はなく、時間外の仕事も毎日1時間以上ありましたが、残業手当が確実にもらえるわけでもありませんでした。

24歳|女性

病気の両親のサポートも仕事も両立したい

遠方に住む両親が病気により介護が必要となりましたが、忙しく残業が多い職場で休暇も少なかったため両立できませんでした。その状態が身体的にも精神的にも辛くなり転職を検討することにしました。病気の両親のサポートも看護師としての仕事も頑張りたかったので、毎日バタバタとしている病棟を辞めて残業なくゆったりと働ける施設への転職を決めました。

32歳|女性

忙しく体調が悪くても休めない状況に危機感

職場が忙しく、ほとんど休憩が取れず、休みの日は疲れて寝るだけという生活でした。風邪を引いたり喘息の発作を起こしても休暇を取らせてもらえず、酸素を吸いながら働くしかない状況に危機感を覚えました。

28歳|女性

有給休暇が消化できない

4週7休の大学病院で働いていましたが、全く有給を消化できず有給を捨てている状態でした。持ち越し出来ない分の有給だけでも消化したいと上司に希望を出しましたが、患者の安全のためと受け入れてもらえなかったため、転職を決意。休みを増やすため完全週休二日制で有給消化率の高い病院を選んで転職をしました。

転職理由3位|人間関係が良くない

29歳|女性

当たり前のように「いじめ」があった

一番の理由は人間関係が悪かったことです。病棟内での激しいいじめは当たり前で、私も経験しました。無視する、堂々と悪口を言う、必要な報告をしないなど、こうしたことは「女性社会によくあること」と聞いていましたが、頭痛なども起き始めたので転職しました。

50歳|女性

男性上司のハラスメントに我慢できず退職

上司だけでなく、管理者が全て男性で、その理不尽な対応に嫌気が差して辞めました。自分が好きな女性看護師は研修などに行かせ、嫌いな看護師は退職に追い込むなど、こうしたハラスメントを誰も止められない環境に対し、我慢の限界を感じました。

29歳|女性

ハラスメントに遭い精神的に追いつめられた

師長から嫌味なことを毎日言われ、バカにするような言い方や、「頭がおかしい」などとも言われ続け、先輩方も助けてくれませんでした。同期は結婚や資格取得のためにどんどん辞めていき、愚痴を言える相手もいなく、精神的に追い詰められたので退職しました。

25歳|女性

先輩の厳しい態度が耐えられなかった

先輩同士の人間関係が悪く、新卒にもそのとばっちりがきました。新卒がミスをすると影で悪口大会が始まり、どうして分からないの、勉強してないからでしょ、と責められ続け、全体の前で泣く新人がいてもみんな知らんぷりの環境だったため、転職を考えました。

転職理由4位|他施設に興味がある

33歳|女性

土日祝日休みで残業がない養護教諭

結婚して子育てするには夫と休みが合う方が何かと都合がいいです。土日祝日休みに魅力を感じ、養護教諭の免許もあったので私立大学の保健室に転職しました。病院勤務の時は残業や会議、研修などもかなりの頻度でありましたが、今はほぼありません。

29歳|女性

一般病棟を経験したい

新卒で障害児施設に配属されましたが、採血や輸液はやらない環境だったので、今後のために一般病棟を経験したいと思い、転職を考えました。病棟への異動は難しく、超急性期病院だったため業務上の不安があったことも理由です。

32歳|女性

日勤のみで残業がが少なめな保健師の仕事

子どもが3人いますが、主人も夜勤などあり、また祖父母も働いていることから、日常的に子育てにおいて周囲に頼れる環境がなかったので、夜勤のある病棟勤務をやめました。日勤しかなく、かつ残業の少なめな保健師の仕事を選びました。

転職理由4位|本人や家族の健康問題・介護

37歳|女性

疲れやストレスで食事が食べられない

前の職場は県内でも有数の大病院の病棟勤務でした。常に人手不足で多忙なうえ委員会の仕事や研究発表の準備など毎日残業は当たり前の状況。私は疲れやストレスで食事がほとんど食べられなくなってしまい、うつ病・拒食症と診断されました。このまま無理して仕事を続けることに家族も反対していたので転職することに決めました。今ではグループホームの看護師として、毎日ゆったりした時間の流れを感じながら楽しく仕事ができています。

50歳|女性

ストレスが重なり体調面で限界を感じた

週に何度か手術室で勤務していましたが、ドクターの望む器械を素早く手渡さなくてはならず、先を読んで準備しないと怒られるのでプレッシャーがすごかったです。手術の前日は眠れなくなったり、朝起きると胃が痛くなったりしたことで限界を感じ、退職を決めました。

転職理由6位|給与に不満がある

33歳|女性

残業手当申請を認めてくれなかった

業務に見合った手当をもらえないことが不満でした。残業手当は部署の師長に申請する仕組みでしたが、なにかと理由をつけ残業手当をもらえませんでした。残業になるのは仕方ありませんが、業務の実態に見合った手当が支給されないため転職しました。

32歳|女性

昇給しないだけでなく交通費も減らされた

勤務中は休憩も満足に取れず、休みも思うように取れない状況でした。 役割が増え、一層忙しくなってもプラスになることがほぼなく交通費を減らされてしまい、やりがいをなくしてしまいました。

23歳|女性

入職前に聞いた条件と違う

車通勤で駐車場が使えると聞いていたが空きがなく、近隣の月極駐車場を契約するように言われました。退職後に分かったのですが、夜勤を6回やったにも関わらず、夜勤手当がなく基本給しか支払われていなかったので退職してよかったです。

転職理由7位|医療事故が不安・責任が重い

29歳|女性

看護師の責任が重くて大変だった

電子カルテを導入している病院で働いていましたが、医師はオーダーを把握しておらず、看護師がオーダーを口頭で医師に伝えていました。確認漏れがあったり、違う指示があった場合に責められるのは看護師で、責任がかなり大きくて大変でした。

41歳|女性

医療事故を起こしそうなくらい追いつめられた

育児でなかなか夜勤がこなせず、業務のしわ寄せがきたスタッフから嫌味を言われ、上司からのパワハラもあり、精神的にすごく辛い日々を過ごしました。医療事故が起きそうなこともあり、患者様に迷惑をかけて辞めるよりは、私から辞めたほうが賢明だと考えました。

32歳|女性

常にミスに対する不安があった

何か大きなミスにつながるのでは、という不安がいつもありましたが、仕事は若いスタッフのフォローが中心でスキルアップもできず、管理者も少ないため責任の所在に困ることも多かったです。そうしたストレスから逃げたく、転職活動を始めました。

転職理由8位|夜勤がきつい・夜勤回数が多い

40歳|女性

年齢的にも体力的にも夜勤がきつい

結婚、出産を経て子育てしながら三交代の夜勤を行うのは、年齢や体力的にもきつく、また残業も多く子供と過ごす時間がないため外来診療へ転職しました。残業が少なくなり、睡眠が確保され、体調も安定してきました。 暦通りの勤務になり、土日祝日は家族と過ごす時間が増えたことで子供たちも喜んでくれて良かったと思います。

29歳|女性

夜勤は 二度としたくないほど嫌

直接命にかかわるので精神的に追われることがありました。特に夜勤は2交代のため拘束時間が長く体調不良になりますし、二度としたくないくらい嫌です。

26歳|女性

仮眠が取れず負担が大きい

重症患者を受け持つことも多く、責任感に押しつぶされそうになったこともあり、急変があった時には精神的にもしんどかった。 そんな中で夜勤では仮眠の時間もとれず、体への負担も大きかった事が大きな理由です。

転職理由9位| 通勤が困難

35歳|男性

妻の実家近くに引っ越し

結婚に伴い、妻の実家の近くに住むことになり、通勤が困難になったため転職しました。 当初、私の通勤を考えて職場に近いところに住むつもりでしたが、妻の両親の体調が良くないこともあり、妻の実家に近い場所に引っ越すことになりました。

23歳|女性

「寮生活か下宿をするように」と言われた

入職前は「車で通勤できる」と説明を受けましたが、入職後は「個人で月極契約をしてほしい」と言われました。電車とバスで通うことにしたので通勤手当を申請したら「このルートだと払えない」と言われ、通えないなら寮に入るか下宿するようにと言われたので退職しました。

転職理由10位|教育・研修制度の不満・スキルアップ・キャリアアップ

30歳|女性

海外留学を目指して退職を決意

海外に留学するために退職しました。勤務していた病院は休職明けの復職が難しく、退職という形にならざるを得ませんでした。数年後帰国した際に同じ病院への再就職も考えましたが、少し僻地にあり、給料が他よりもかなり低かったので候補から外しました。

26歳|女性

急性期病棟で経験を積みたい

新卒時に働いていた職場が慢性期病棟であったため、刺激が足りずキャリアアップのため急性期病棟での経験を積みたいと思い転職しました。

31歳|女性

中途採用も新人も教育体制が同じ

中途採用に対する教育体制が新人と同じ方式で、ポートフォリオなどずっと書かされ嫌だったことと、勉強に対してのやり方が無理矢理な感じが自分とは合わないなと思った。

【例文あり】看護師の転職理由をポジティブに言い換え伝えるポイント

仮にネガティブな転職理由だったとしても、伝え方次第でポジティブに変えられます。

転職理由は次のポイントを押さえつつ、できるだけポジティブに伝えることが重要です。

転職理由を伝えるポイント

  1. 前向きな表現で伝える
  2. 志望動機へとつながる内容にする
  3. 応募先の職場で長く活躍したいとアピールする

ポジティブな転職理由から志望動機へとつなげるなど、転職意欲の高さを効果的にアピールすることを心がけるとなお良いでしょう。

看護師に多い転職理由ごとに、効果的な伝え方を例文やポイントを交えて紹介します。

病院の採用担当者キャリアコンサルタントによるアドバイスも紹介しているので参考にしてみてください。

結婚・出産・育児が理由で転職する場合

結婚や出産、育児を理由に転職を考える看護師は多いですが、この際注意したいのは「急に休む可能性があるのでは?」と懸念を持たれないようにすることです。

採用担当者が抱く懸念点

  • 本当に結婚だけが理由であったのか
  • 結婚後のキャリアプランをどのように考えているのか
  • 子どもの体調不良などで当日欠勤の可能性があるのではないか?

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 結婚後のキャリアプランや家族の理解があるといった内容
  • 実家の両親、パートナーが家事や育児に積極的に関わってくれているといった支援状況
  • 長期的に働きたいという意欲

【例文】復職後にフルタイム勤務を希望する場合

結婚・妊娠を機に実家近くに引っ越すことになり、通勤が困難なため退職いたしました。

出産後も育児に専念するため復職せずにおりましたが、子供も1歳半になり実家で子供を見てもらう環境が整ったため、復職を決めました。

復職後は、急性期病院での経験を活かし、看護師として長く仕事を続けたいと考えております。

地域医療の要として、患者様の生活や社会的背景などを考え地域の患者様に寄り添い、急性期のみならず、在宅医療まで幅広くカバーしている貴院で地域医療に貢献したいと思い、志望いたしました。

【例文】育児のため日勤を希望する場合

仕事と家庭の両立を目指し、出産後も急性期病院でフルタイムの勤務を続けておりましたが、救急搬送も多い職場での両立は難しく、転職を決意いたしました。

今後も急性期医療にかかわりたいと考えておりますが、子供が小さい間は無理なく両立できる環境で看護師を続けたいと思い、日勤のみの勤務が可能で子育て支援が充実している貴院を志望いたしました。

採用担当者

結婚を機に退職せざるを得なかった理由を明確にするとこちらも安心します。

結婚後の新居が相手方の都合で、通勤に困難な距離になってしまった、仕事と家庭を両立したいので、日勤のみの勤務にしたかったなど、結婚により生活環境が変化し、それに合わせるための転職だという事が分かれば安心して採用することができます。

キャリアコンサルタント

子どもが体調を崩すための欠勤、お迎えあるため残業が出来ない等は致し方ないことだが、 その場合の対処方法まで考えて転職を考えているのか否かを伝えることで、 採用担当の印象が変わります。

そのため、対処方法・周囲の支援状況を伝えることをおすすめします。

残業が多い・勤務時間が長い・休みがとれないことが理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念点

  • 超過勤務になってしまった原因を理解しているか
  • 残業や休暇について入職前に確認できなかったのか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 超過勤務になってしまった原因とそれに対して対策を打った姿勢を伝える
  • 具体的な残業時間と、それによる弊害を伝える
採用担当者

希望休制度というのが多くの職場にはあるかと思います。

その希望休すらなかなか取れないというのであれば、その職場に問題はあると判断できますが、シフトの休みを丸々希望通りにいかないとなると印象は悪くなってしまいます。

体調を大きく崩しても休みが取れなかった、身内の不幸でも休めなかったなどの理由は理解できますが、裏取りが出来ないので、正直休みが取りづらいという理由だけでは、納得いく転職理由にはならないと思います。

キャリアコンサルタント

超過勤務になってしまう原因を分析し、それに対しての対策を打った姿勢を伝えると良いです。

看護業務は対人に行う業務のため、急変等で致し方なく、超過勤務が出てきてしまう部分は少なからずあります

そのため、超過勤務を言い訳にするのではなく、超過勤務を減らすためにどのような対策をとったかを伝えることで、 良い印象に切り替わります。

人間関係が理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念点

  • 同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないか
  • 周囲との関係を上手く築くことができない人なのではないか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 人間関係の状況を具体的に伝える
  • 改善するために取り組んだことを伝える
採用担当者

どのように人間関係が良くなかったのか。パワハラのように一方的なものであったのか。関係改善の為には何か努力したのか。といったことが分かると安心材料になります。

青い鳥探しのように、職場を変えれば人間関係もよくなるといった短絡的な考え方はマイナスイメージになってしまいます。

キャリアコンサルタント

人間関係の捉え方は、表裏一体のため、そこから気づけたことを伝え、今後は新しい人間関係の中で築いていきたい旨と伝える。

他施設への興味が理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念点

  • 興味だけで転職を考えるのであれば長続きしないのではないか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • なぜ他の施設に興味を持ったのか
  • 転職先でどのようなことを実現したいのか

【例文】急性期病院から転職する場合

急性期での在院期間が短くなり、不安を抱えたまま退院される患者様に退院指導をする機会が多く、退院後の生活をサポートしたいという気持ちが強くなり、転職を決意いたしました。

貴院では、ケアミックス病院やクリニック、在宅支援サービスや訪問看護まで、幅広い診療を実施していらっしゃいます。

急性期病院での経験を活かし、地域密着型の看護を提供する貴院で急性期病院を退院した患者様にかかわる看護がしたいと考え、志望しました。

【例文】回復期リハビリ病棟へ転職する場合

総合病院の脳神経外科にて5年間勤務し、術前術後の看護を中心に経験を積んできました。

脳外科では重篤な状態を回避し、早期回復支援が終われば障害を持ったまま退院、他施設へ転院する方がほとんどです。

今後は残存機能を活かし社会に復帰する患者様を支援したいと思い、回復期リハビリ病棟を有する病院への転職を決意いたしました。

貴院では、多職種連携を通して患者様を支える体制が整っており、毎週カンファレンスを行い職種別にどう介入するかを検討し病棟とも連携をとりながら患者様のサポートを行っています。

他職種連携に取り組み、実際に効果を上げている貴院で看護師が果たすべき役割を考え、患者様や御家族にとってより良い看護を提供したいと思い志望いたしました。

採用担当者

興味をもっただけではなく、どんな経験をしたいのか、またこれまでの経験をどう活かしながら新しいキャリアを積みたいのかを明確にしておくことが必要です。

職場は学校ではなく働く場所なので、単に興味があったから、学びたいからだけでは給料は払えません。

もしこちらでの業務に経験が浅いようであれば、これまでの経験では何が活かされどの程度で戦力として活躍できるのか、ある程度のビジョンは持っていた方が良いかと思います。

キャリアコンサルタント

他施設への興味だけを伝えるのではなく、 なぜ他施設へ興味を持つように至ったのかというところまで伝えると納得していただきやすくなります。

かつ、その理由が、今までの経験を踏まえた上で生まれてきた場合、今までの経験を活かして 次のステージに成長していくことが出来る印象を与えることが出来ます。

自分や家族の健康問題・介護が理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • 具体的にどのような病名なのかを答えられるか?
  • 勤務に支障がないか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 現在の具体的な状況や、必要なサポート
  • 勤務上のリスクに対してどのような対策を考えているか

【例文】本人の健康問題が理由の場合

腰痛がありベルトを着用して勤務を続けていましたが、半身不随の患者様が多い病棟では全介助での車いす移乗が必要な場合も多く、患者様の安全を確保することができないと考え退職しました。

現在は腰痛も軽減し、長時間の立ち仕事も日常生活も支障ありません

【例文】家族の健康問題や介護で転職する場合

一人暮らしの父の介護のため実家での同居が必要となり退職しました。現在は私の自宅近くの介護施設に入所しているため帰省の必要もなくなったので復職することにいたしました。

父の介護を経験し、在宅介護の現状を目の当たりにし訪問看護に携わりたいと考えるようになりました

各種介護事業所と連携して幼児から高齢者までサポートが必要な方の訪問看護・訪問リハビリを展開している貴院の一員となり地域の在宅医療に貢献したいと考え志望いたしました。

採用担当者

可能な限り、状況を詳しく教えて頂きたいです。

そして、ある程度状況が落ち着いている状態を作ってから面接に来ていただけると採用後の状況も想定できます。

もちろん突発的な体調の変化などはあるかとは思いますが、現時点でどのような勤務が可能かをはっきりして頂けると、安心度が増します。

キャリアコンサルタント

よくあるのは、健康上の問題のためとお伝えし、面接官にどんな病名か聞かれても、 答えたくないから答えないという方もいらっしゃいました。

無理やり答える必要はありませんが、正しい情報をお伝えしない限り、面接官も想像で判断するしかなく、マイナスな印象を持たれてしまいがちです。

病名をきちんと答えられる人、答えられない人で印象が変わります

給与への不満が理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • 看護観を持っていない人なのではないか
  • 評価が低い人なのではないか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • なぜ給与に不満があったのか
  • 給与を上げたい理由は何か
  • あくまでの規定に従う旨を伝える
採用担当者

あまり給与面で不満があることが強すぎると、こちらも構えてしまいます。

置かれている状況や病院やクリニックの規模によっても支払える給与の水準は違います。

もちろん経営面の問題もあるかと思います。

不当な扱いでの給与設定であったり、説明も無く減給をされたり、手当がカットされたりといった理由以外では、退職理由として前面に出すのは得策ではないと思われます。

キャリアコンサルタント

給与交渉は内定後にできるため、面接時には御社の規定に従う旨伝えると良いでしょう。

内定をいただけない限り、どんなに給与水準が高い職場でも給与交渉も出来ません。

そのため、給与重視を全面に出すのではなく、あくまでも御社の規定に従う旨を伝えることで、 給与にがっついていない良い印象を与えることが出来ます。

医療事故が不安・責任が重いことが理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • 看護の仕事をするうえで責任感があるのか?
  • 不安に対して改善を提案するなど、自分でもできることはなかったのか?

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 事故につながらないためにどのような努力をしたのか
  • 安心して働くことができない具体的な事例
採用担当者

事故につながらない為にはどうしてきたのか、日ごろから自分の仕事には責任を持ってあたっていたのか

その上で、その職場環境では責任を持って働くことが困難であったという理由であれば、一定の評価はできます。

具体的に事例を出し、こんなことがあって、その時の病院の対応がこうであったから、安心して働けないと説明をしてくれると、それなら仕方ないよね、という話になるかと思います。

キャリアコンサルタント

どんな職場でも責任が軽い職場、医療事故が全く起きない職場はありません。

責任の捉え方、医療事故が起きないようにどのように対応するのか、 法人としての対応が厳しい場合でも 個人としての捉え方、対策は伝えることが出来ます。

法人のせいにするのではなく、自分がどのような対策をとったかということを伝えると良い印象に切り替わります。

夜勤がきつい・夜勤回数が多いことが理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • 継続して勤務してもらうだけの体力や健康状態にあるか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • 夜勤ができない正当な理由
  • 日勤の看護への魅力

【例文】夜勤回数を減らしたくて転職する場合

2交代で夜勤回数が月6~7回あり、仮眠ができない夜勤が続くと倦怠感が取れず、夜勤時に家事や育児を担当してくれる夫や両親の負担も大きくなっていました。

夜勤回数を軽減していただけるよう何度も相談しましたが改善が見られず、自身の健康と家族の負担軽減を第一に考え転職を決意しました。

採用担当者

一時的に夜勤業務が連続したり、重症患者が集中したりすることで、夜勤業務を負担することはあるでしょう。

その状況を打破することが「転職」という事であれば、あまりいい印象を持てません

あなたが辞めた後に残された人たちはもっと苦労するでしょう。話し方や伝え方で、自分さえ良ければ周りはどうなってしまっても構わない人だという印象を持ってしまいます。

一時期夜勤の負担が多く大変な時期もありましたが、何とか乗り越えて、退職しても差し支えない環境になったので、転職します。という流れであればとても好感を持てます。

キャリアコンサルタント

家族の事情、体調面での負担等、夜勤が出来ない理由を中途半場に伝えるのではなく、正直に伝えることで理解していただける場合もあります

通勤が困難なのが理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • ややピントがずれている人なのではないか
  • 引っ越し予定がある場合、また同じ理由で転職を考えるのではないか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • どの時点で、なぜ通勤が困難になったのか、第三者でも理解できる具体的な理由

【例文】結婚に伴う引っ越しが理由の場合

結婚を機に引っ越しましたが、遠距離通勤をしながら家庭と仕事を両立するのは想定以上にきつく、このままでは看護師を続けることが難しくなると思い転職に至りました。

結婚というライフスタイルの変化があったとはいえ、自身の見通しの甘さで前の職場にはご迷惑をおかけしたと思っております。

貴院は、近隣の大学病院や総合病院と連携しながら、退院支援及び地域包括ケアに注力し、地域に根ざした医療を展開していらっしゃいます。縁あって暮らすことになった地域の医療を支える貴院で貢献したいと考え志望しました。

【例文】夫の転勤に伴う引っ越しが理由の場合

夫の転勤により遠方に引っ越したため、前職を退職しました。

転勤の周期は特に決まっておりませんが、2~3年後には再び転勤となる可能性がございます。

前職の総合病院では循環器病棟に5年、小児科外来に2年勤務しておりましたので、経験を活かせると思い地域の中核病院である貴院を志望いたしました。

採用担当者

本来、新しい職場を決めようとする場合には、通勤手段や時間などは、給与等の待遇と共に非常に重要な項目だと思います。

従って、馴染みの無い土地に応募する場合は、一度下見に行くなどし、準備する必要があるかと思います。

もちろん、通勤は毎日のことですから、実際に通い始めてからやっぱり厳しいと思うことはあるかと思いますが、そこも想定して応募した方が良いと思います。

何も計画や準備をせず、想定外の勤務時間でしたというようであれば、計画性も無く仕事面でもピントがずれた人で戦力になりにくいのではという印象になってしまいます。

キャリアコンサルタント

今後引っ越し予定がない旨を伝えると、同じ理由での転職は今後ないと思ってもらえます。

教育・研修体制に不満・キャリアアップやスキルアップしたいという理由で転職する場合

採用担当者が抱く懸念

  • キャリアアップが叶ったらまた辞めるのではないか
  • 思い通りにいかなければ辞めるのではないか
  • 向上心を感じる一方、忍耐力がない印象も
  • 自己学習は考えなかったのか

転職理由にあわせて伝えると良いこと

  • どういう教育体制を望んていて、何が学べなかったのか
  • 求めているキャリアアップは何か、キャリアアップのあとはどうするのか

【例文】スキルアップのため急性期病院への転職を希望する場合

新卒時は、大規模な急性期病院で勤務することへの不安が大きく療養型病院に入職しました。

しかし、日々の業務の中で患者様に十分な看護を提供するために必要なアセスメント力など、看護師としてのスキルが全く足りていないと思い知らされる場面が多々あり、瞬時に状況を把握し適切な看護を提供できるようになりたいという気持ちが強くなりました。

看護師として力をつけるためには、急性期病院で経験を積む必要があると考え、第3次救急病院として地域の救急医療を担う貴院で研鑽したいと思い志望いたしました。

教育体制に不満がある、またはキャリアアップやスキルアップのために転職をする場合は、なぜそうしたいのか明確な理由を伝えることが大切です。

ただし、「勉強したい」「学びたい」といった言い方は受け身に捉えられかねないので、避けたほうが無難でしょう。

採用担当者

キャリアアップの明確な理由を話して欲しいです。そして現職場では何故それが叶わないのかを客観的に説明してもらえるとありがたいです。

キャリアアップの目的がはっきりしないと、期待していた職場とは違うと早期に離職してしまうことにつながり、結果的にどちらにとっても不幸せな結果になってしまいます。

キャリアコンサルタント

以下のロジックで伝えていただくと、向上心のある良い印象をもってもらえます。

「過去の就業先で学べたこと」→「そこを踏まえて、更に挑戦したいと感じたこと」→「挑戦したいことが志望先ならば実現できるということ」

看護師が転職理由を伝えるときの3つのNG

看護師が転職理由を伝える際に、避けるべき3つのNGが存在します。スムーズに転職活動を進めるためにも、次のことに注意しましょう。

  1. 嘘をつく
  2. 人間関係や環境のせいにする
  3. 「自分に合った環境だから」と言う

転職理由の伝え方NG1.嘘をつく

転職理由を伝える際に、嘘をつくのはNGです。

採用担当者や面接官は人を見抜くプロなので、嘘は簡単にばれます。

今までに多くの方を面接してきた経験から、言葉だけでなく表情や目線からも本心を見抜くことができ、話が矛盾していることにもすぐに気がつきます。

信頼を置けない人とは一緒に働けないと、不採用にもつながります。

「評価を高めたい」「悪い印象を持たれたくない」という思いが募り、事実を隠してしまったり、誇張して伝えてしまったりする場合もあるかもしれません。そのつもりがなくても結果として嘘をついたことになってしまうので気をつけましょう。

また、医療業界は意外と狭く情報交換も活発なため、前職での状況はすぐに耳に入ると考えておいたほうが良いでしょう。

経歴や保有資格をごまかして転職した場合、経歴詐称で訴えられる可能性もあるので注意が必要です。

転職理由の伝え方NG2.人間関係や環境、給与への不満

人間関係や環境、給与へ不満を転職理由にするのはできるだけ避けましょう

人と人との関係である以上、「自分に全く非がない」という状況は考えにくいもの。

そのため、人間関係や環境のせいにする人は「自分には非がないと考えている自己中心的な人」「改善の努力をしない受け身な人」と思われかねません。

採用担当者は同じ状況になったとき、どう対処する人か、柔軟な対応ができる人かを見ています。

自分で改善のための行動をせずに人間関係や環境のせいにする人は、また同じ理由で退職するのではと思われてしまうので注意が必要です。

どうしても伝えたい場合は、客観的事実に加えて改善のためにどう取り組んだのかも伝えます。

転職理由の伝え方NG3.「自分に合った環境だから」と言う

意外かもしれませんが、「自分に合った環境を求めて志望した」と言うのはおすすめしません。なぜなら、職場が自分に合わせてくれるのではなく、自分が職場や環境に合わせる努力も必要だからです。

求人選びにおいて、理想に近い職場を選ぶのは大切なこと。

しかし、「自分に合っている職場だと思ったので志望しました」と伝えると、「環境に合わせる努力をしない人」「条件だけで選んでいる人」とマイナスの印象を与える可能性があるので気をつけましょう。

採用担当者が看護師の転職理由でチェックしていること

転職の理由を伝える時のポイントやNGな伝え方を紹介してきましたが、採用担当者は、転職理由を聞くことで何を判断しているのでしょうか。

採用担当者は、主に次のことをチェックしています。

転職理由を聞くことで採用担当者がチェックしていること

  • 長く活躍してくれそうか
  • 新しい職場でうまくやっていけそうか

転職理由を伝える際は、このような採用側の懸念を払拭できる回答ができるのがベストです。

しかし、それ以上に重要なのは、自分で考え、自分の言葉で語るということでしょう。

実際に、看護師の採用担当者に「どのような人が評価されるのか」を質問したところ、「転職理由よりも面接時の受け答えの様子を見ている」という本音も聞くことができました。

面接をする採用担当者

面接官の立場で言いますと、私は個人的には転職理由や前職の退職理由、志望動機などの内容に関してはあまり重要視していません。

特に前職の退職理由は、その理由の裏取りができるわけでもないですし、理由が必ずしも本心かどうか分からないので。

評価のポイントは、内容を自分の言葉で伝えているか、目を見て話しているか、面接官が複数いるようであれば目線を配っているか、こちらの質問に適切に答えているかをみています。

看護の現場では気配りが大切なので、目線を配ることができなかったり、話に夢中で本質から離れてしまったりすると評価は下がってしまいます。

勤務先の職場を円満退職するには退職理由をこう伝えよう

現職の円満退職を目指すなら、2つのポイントをもとに退職理由を伝えましょう。

退職理由を現職に伝えるときのポイント

  • 辞めたい理由をポジティブに伝える
  • 退職の1~2ヶ月前には辞める意思を伝える

人間関係や給料の低さが理由で辞める場合、正直に伝えるのは避けましょう。

将来同じ人と別の職場で仕事をする可能性がある他、退職の意志を伝えた後「やっぱり今の職場に残る」選択をした場合、居心地が悪くなってしまうからです。

この場合は「新たな環境で違う経験を積んでみたい」のように、ポジティブな退職理由にするのがおすすめです。

また、ギリギリになって退職の意思を伝えると、職場に大きな迷惑をかけてしまいます。いつまでに退職報告をすれば良いかは就業規則に記載があるので、確認しましょう。

一般的には退職日の1~2ヶ月前までに直属の上司(看護師長や主任)に報告するよう、定められていることが多いです。

看護師が転職成功のために押さえておくべき3つの面接対策

面接に苦手意識を持っている看護師は多いかもしれません。そんな方は、次のポイントを押さえることで、自信を持って面接に臨めるようになります。

  1. 面接で聞かれやすい質問に対する回答を準備しておく
  2. 応募先の情報を徹底的に集める
  3. 転職サイトに登録して面接対策のサポートをしてもらう

1.面接で聞かれやすい質問に対する回答を準備しておく

応募先に関わらず、面接の場で聞かれることの多い質問がいくつかあります。

次の質問に対する自分の考えを事前にまとめておきましょう

看護師の面接で聞かれやすい質問

  • 現職を退職する理由はなんですか?
  • この職場を志望した理由はなんですか?
  • この職場のどんな業務や取り組みに興味を持ちましたか?
  • 夜勤や残業はできますか?また、希望はありますか?
  • あなたの看護観を教えてください。

自分の考えを整理して面接に臨めば、本番でも焦らずしっかり伝えられるようになります。質問の回答を用意したら、実際に口に出して練習しましょう。

家族や友人に練習相手になってもらったり、自分で音声を録音して聞き返すことで、表現がおかしくないか、聞き取りやすい声量やスピードで話せているかを確認できます。

2.応募先の情報を徹底的に集める

公式サイトやパンフレットなど、応募先に関する情報は可能な限り集めましょう。

医療機関が注力している分野や具体的な取り組みといったことがわかるので、応募先への理解が深められます。

応募の検討はもちろん、面接でも応募先の特色を踏まえた回答ができるようになり、志望度の高さをアピールできます。

採用担当者は、応募者が他の病院やクリニックにも複数応募していることは理解しています。

そのため、漠然とした内容だと「他の応募先でも同じことを話しているんだろうな」という印象が強く、志望度が低いととられてしまうので注意が必要です。

応募先の取り組みで活かせるスキルや挑戦したいことが伝えられれば、採用側も活躍イメージが沸きやすくなるでしょう。

3.看護師転職サイトに登録して面接対策をサポートしてもらう

初めて転職する方や面接の自信がない方は、看護師転職サイトに登録しキャリアアドバイザーの力を借りることをおすすめします。

看護師転職サイトに登録すれば専任のキャリアアドバイザーが担当し、求人紹介だけでなく転職活動全般をサポートしてくれます。

多くの看護師の転職を支援してきた看護師転職サイトは、過去のサポート実績から内定につながりやすい面接ノウハウをたくさん持っています。

また、看護師転職サイトのキャリアアドバイザーは、各医療機関と密接な関係を築いており、職場環境や募集の背景といった内部事情にも精通しています。

応募先の面接官の情報や面接でよく聞かれる質問、採用決定しやすい答え方まで数多くの有益な情報を提供してくれます。また、模擬面接をお願いすれば、プロの目線で的確なアドバイスがもらえます。

転職理由の伝え方で悩んでいる方や面接に不安のある方は、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら転職活動することをおすすめします。

面接対策のサポートが手厚いおすすめ看護師転職サイト3選

看護師に人気が高く、履歴書・職務経歴書の添削や面接サポートに定評のある転職サイトを3社紹介します。

この中で気になる転職サイトがあれば、登録してサポートを受けてみましょう。

転職サイト選びでは、担当者との相性も大切です。そのため、まずは2〜3社の転職サイトに登録・利用して自分に合うサービスに絞っていく方法をおすすめしています。

看護roo!は転職サポート全般で利用者満足度が高い転職サイト

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看護roo!の詳細
求人数(※1)133,646件
※サイト掲載数
対応地域全国
問い合わせ時間平日:9:00~21:00
運営会社株式会社クイック

※1 求人数は2024年4月時点

おすすめポイント

看護roo!は、首都圏・関西・東海地方の求人に強く、転職後の満足度が高い求人紹介に定評があります。給料や手当、福利厚生などの条件面だけではなく、人間関係や職場の雰囲気、やりがいまで考慮した求人提案力が強み。対応がていねいかつスピーディーでストレスなく転職活動ができます。

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レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は求人数の多さと親身で丁寧なサポートが評判の転職サイト

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ナース人材バンクは地域特化したサポートで利用者満足度が高い転職サイト

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ほとんどの都道府県で1,000件以上の求人情報を保有しているため、地方の求人を探している方にもおすすめの転職サイトです。

※公式サイトより

勤務先の職場を円満退職するには退職理由をこう伝えよう

現職の円満退職を目指すなら、2つのポイントをもとに退職理由を伝えましょう。

退職理由を現職に伝えるときのポイント

  1. 辞めたい理由をポジティブに伝える
  2. 退職の1~2ヶ月前には辞める意思を伝える

人間関係や給料の低さが理由で辞める場合、正直に伝えるのは避けましょう。

将来同じ人と別の職場で仕事をする可能性がある他、退職の意志を伝えた後「やっぱり今の職場に残る」選択をした場合、居心地が悪くなってしまうからです。

この場合は「新たな環境で違う経験を積んでみたい」のように、ポジティブな退職理由にするのがおすすめです。

また、ギリギリになって退職の意思を伝えると、職場に大きな迷惑をかけてしまいます。いつまでに退職報告をすれば良いかは就業規則に記載があるので、確認しましょう。

一般的には退職日の1~2ヶ月前までに直属の上司(看護師長や主任)に報告するよう、定められていることが多いです。

看護師の転職理由に関するQ&A

看護師の転職理由の伝え方で、よくある質問・疑問に答えます。

けがや病気で転職回数が多い場合はどう伝えるのがベター?

まずは転職回数が多いことを反省点として挙げながら、やむを得ない事情があってけがや病気になったことを正直に伝えることが大切です。

また、どのようにけがや病気を予防・回避しているか、講じている対策について説明しましょう。

一般的に転職回数が多いと、採用側に不安を与えてしまうのはたしかですが、1つの職場で3〜5年働いている方であれば、ネガティブに取られない可能性があります。

転職理由と退職理由の違いは?

転職理由と退職理由の違いは「未来について聞かれているかどうか」です。

退職理由とは「なぜ辞めたいのか」という理由を指します。人間関係をリセットしたい、給料を上げたいなど、過去の経験に起因するものが退職理由です。

転職理由は、退職理由に加えて「どういった仕事をしていきたいか」「どのようなキャリアプランを築いていきたいか」といった将来の展望も伝えます

嘘の転職理由を伝えてもいい?

嘘をつくのはNGです。

採用担当者や面接官は人を見抜くプロなので、嘘は簡単にばれます。信頼を置けない人とは一緒に働けないと、不採用にもつながります。

また、経歴を偽って転職したことがバレると経歴詐称で訴えられるので絶対にやめましょう。

NGな転職理由はある?

人間関係や職場環境、給与への不満は「再び同じ理由で辞めてしまうのでは」と思われる可能性が高いのでそのまま伝えるのは避けましょう。

人間関係や職場環境、給与への不満は転職理由としては伝えず、応募先の志望理由をもとに転職理由を考え伝えたほうが良いでしょう。

どうしても伝えたい場合は、客観的事実に加えて改善のためにどう取り組んだのかも伝えます。

半年で早期退職した場合の転職理由はどう伝える?

まず、早期退職になってしまった経緯を簡潔に伝えましょう。

たとえ前の職場に契約内容と違う点や不満があったとしても、それを前面に出すのではなく自分に非があったことと、新しい職場で長く勤務し貢献したいと伝えることが大切です。

面接で前の職場の悪口や不満を言ってしまうと、人間性に疑問を持たれてしまい、自分の意見ばかりを押し通し、職場の雰囲気をかき乱すのではないかと採用をためらわれてしまいます。

まず、「事前の情報収集や確認を怠った」「努力したけど馴染めなかった」など、早期退職に至ったのは自分にも非があることを伝え、次の職場では長く勤務できるよう努力したいことを伝えましょう。

自責でとらえることができる人は、入職後も無駄な波風を立てず職場に 馴染めるだろうと好印象を持たれるでしょう。

まとめ

看護師の転職理由ランキングと伝え方について解説してきました。

病院やクリニックの採用担当者は「自身の問題を解決したい人」ではなく、「意欲を持って活躍してくれる人」を求めています。そのため、ネガティブな転職理由はポジティブな言い回しに変えるなど、伝え方には特に注意を払いましょう。

「一刻も早く転職したい」と焦っているときこそ、転職したい理由について改めて考える時間を持つことも大切です。仕事に何を求め、どんな環境であれば安心して働けるのかを自分自身が理解しておかないと、次の職場でも同じ悩みに直面してしまう可能性があるからです。

自分自身のキャリアの軸を再確認し、転職理由を明確に伝えられるよう準備を進めましょう。

※ページ内の求人数は職種別に集計しています。

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