転職10回以上の看護師は不利?転職回数が多くても採用される成功のコツ

「看護師でも転職10回以上と多くなると不利になる?」
「転職回数が多い看護師は採用担当や他の看護師から嫌われる?」

国家資格の看護師は転職に強い職業の一つですが、転職回数が多すぎる場合は不利になります。特に、10回以上ともなると看護師の中でも少数派のため、応募できる求人も減ります。

しかし、転職成功のコツとポイントを抑えれば、転職10回以上の看護師も希望どおりの転職先を選ぶことができます

この記事では以下を紹介しています。

  • 転職10回以上の看護師は転職に不利といわれる理由
  • 転職10回以上で不利になる看護師、不利にならない看護師のタイプ
  • 転職回数が多い看護師が転職に成功するポイント

転職10回以上の看護師におすすめする看護師転職サイトは以下の3社です。

【看護師363人が選んだおすすめの薬剤師転職サイトTOP3】

おすすめの転職サイト 総合評価(※) 求人数
1位:看護roo!看護roo! ◎(3.537)
転職満足度No1の最大手
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  • 面接対策や日程調整など面接サポートが手厚い
2位:レバウェル看護
(旧 看護のお仕事)レバウェル看護 ロゴ
◎(3.535)
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※転職サイト各社の公開求人数は2024年4月時点

※看護師転職サイトを利用して転職した看護師363人のアンケート調査による総合評価。転職満足度、求人の質、初回連絡の早さ、面接対策サポート、面接同行・条件交渉、入職・退職サポートの6項目から5段階評価で算出

4位以下の看護師転職サイトランキングを知りたい方、職種別や雇用形態別におすすめの看護師転職サイトを知りたい方は以下の記事も合わせてお読みください。

 

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目次

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10回以上転職している看護師は不利なの?

一般的に転職回数が多いほど、再度転職する際には不利になるといわれています。特に10回以上ともなると、国家資格の看護師という職業でも不利になります。

厚生労働省が発表している看護師の平均転職回数や、採用側の人事担当者のコメント、実際に不利な転職活動を体験した看護師の口コミをもとに、転職10回以上の看護師が採用されにくい理由を探っていきましょう。

看護師の平均転職回数とは?

厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」を参考に算出した看護師の平均転職回数は1.1回でした。

この数値は、同調査内に掲載されている「看護師がこれまでに勤務先を退職した回数」をもとに算出しています。

これまでに勤務先を退職した回数
退職回数 回答数(人) 割合(%)
0回 7,861 45.2
1回 4,174 24.0
2回 2,453 14.1
3回 1,382 7.9
4回 639 3.7
5回以上 597 3.4
無回答 278 1.6

※「看護職員として就業している者」のみを抜粋
※調査対象年齢は25歳未満~60歳以上、かつ各年代に大きな偏り無し※各転職回数とそれぞれの回答数の積を合計し、無回答を除く全回答数(17,106人)で割り平均転職回数を算出。「5回以上」は「5回」として換算。

看護師は転職が多い職種だといわれていますが、全回答数のうち転職0~2回までが全体の8割以上を占め、転職回数は意外と少ないことがわかりますね。

また、転職hubでも年代別に独自調査を実施したところ、厚生労働省の調査と近い結果が得られました。

転職hubユーザーアンケートの平均転職回
年代 平均転職回数
20代 1.0回
30代 2.0回
40代以上 2.9回

※転職hubのユーザーアンケートより

年代が上がるごとに平均転職回数が増加していることがわかります。

また、年代が上がると転職回数のばらつきが広くなるのも特徴的です。例えば40代以上の回答の内訳を見ると、2回が30.6%、続いて3~4回が22.2%、7~9回が11.1%、10回以上も5.5%存在します。

しかし、0回の人も16.7%いるため、転職回数が少ない人と多い人で両極端に分かれる点は注目したいところです。そのため、40代以上でも平均とすると3回未満となるわけです。

転職回数の多い看護師が応募しても受からないのはどうして?

転職回数が多い看護師が求人に応募しても採用されないのはどうしてでしょうか?おもに3つの理由が考えられます。

採用してもすぐ辞めてしまうという先入観

転職回数が多いと「採用してもすぐにうちも辞めてしまうのではないか」と思われがちです。

すぐに辞めそうな看護師が採用側から嫌われる理由は次の通りです。

  • 採用のためにかかった費用と手間が無駄になるから
  • 人員配置や採用計画が狂うから

例えば、看護師転職サイトからの紹介で採用する場合、求人施設は入職者の年収の2~3割の紹介料を看護師転職サイトへ支払う必要があります。金額でいうと、約100万円にもなります。

また、大規模病院などでは1年単位で採用計画や人員配置を考えているため、計画が狂ってしまうことになるのです。

そのため、すぐに辞めそうな印象を受ける転職回数が多い看護師は採用市場で不利になりがちです。

人間関係でトラブルを起こすのではないかという心配

多くの転職をサポートしてきたキャリアアドバイザーによれば、転職回数が多い看護師は人間関係を理由に転職を繰り返す傾向にあるといいます。

実際、「人間関係が良くないから」という転職理由は、看護師の職種柄よくあることです。転職hubが調査した看護師の転職理由ランキングでは「結婚・出産・育児」「残業が多い・休みがとれない」に続く第3位でした。

同様に厚生労働省の「看護職員の現状と推移」でも「出産・育児のため」「結婚のため」「他施設への興味」に続く第4位に挙がっています。

特に40代以上の看護師は、自分のやり方や看護観に固執して同僚とトラブルになるケースが多いと感じている採用担当者も。

そのため、転職10回以上の人は看護師自身のコミュニケーション能力が低いのではと懸念されがちです。そう思われてしまうことを意識して、謙虚な気持ちで面接に臨むことが大切です。

看護師のスキルが不十分ではないかという不安

転職回数が多い人は、一つの職場での経験値が浅いまま転職を繰り返している可能性が高いといえます。

その中でも経歴に一貫性がなくバラバラな診療科や施設形態で転職を繰り返している人は、スキル不足を特に不安視されます。

転職回数が多い看護師の中には好奇心が旺盛で成長意欲が高く、スキルアップを目的に転職を積み重ねる人もいるでしょう。

しかし、本人にとっては前向きな転職であっても、採用側から見た印象は決してよいものではありません。

そのことを自覚して転職活動に臨む必要がありそうです。

10回以上転職した看護師が不利に感じた転職体験談

10回以上も転職した看護師さんで、実際に不利に感じた転職活動や入職してからの体験談をご紹介しましょう。

30代・女性 独立法人の病院の一般内科病棟に勤務中

「転職回数が多いとすぐ辞める」と面接で言われた

10回以上の転職なので、履歴書は2枚に渡って書くことになりました。それは仕方がないと思っていましたが、実際、面接で「なぜ2〜3年で転職しているのですか?」と必ずといっていいほど質問されました。私の場合、引っ越しや結婚など家族の都合で転職する場合もあったのですが「転職回数が多い人はまたすぐ辞める傾向にありますからねえ」言われてしまいました。確かに回数が多いのはイメージダウンかもしれませんがなぜ数年単位で転職が続いているのかももっと聞いてもらいたかったです。(30代・女性 独立法人の病院の一般内科病棟に勤務中)

30代・女性 訪問看護ステーションに勤務中

「そんなことも知らないの?」と嫌味を言う同僚も

転職回数が多いため「どうしてそんなに辞めているの?経験が浅い人は使えないのよ」と言われたことがありました。確かに知識は広く浅くだったかもしれませんが、長く同じ部署で働いていることも、他を知らないデメリットがあると思います。入職してからは、「看護師歴は長いのにそんなことも知らないんだ」と嫌味を言ってくる同僚もいてそこは悲しかったです。(30代・女性 訪問看護ステーションに勤務中)

20代・男性 派遣看護師で中規模病院に勤務中

転職回数の多さが引け目になって面接でうまく話せない

10回以上の転職ともなると説明するこちら側も聞かれたら嫌だなという気持ちになってしまうせいか、面接でうまく答えられなくなってしまい悪循環に陥る経験がありました。また、転職先で同僚に10回以上の転職歴があることを伝えたら「じゃあ、ここも繋ぎですか?すぐ辞めそうですね」など心ない言葉を言われました。自分が悪いのかもしれないですが、なかなか仲の良い同僚ができないのが残念です。(20代・男性 派遣看護師で中規模病院に勤務中)

採用担当者が語る「転職を繰り返す看護師を採用しない理由」

採用担当者が一番に重視することは、患者さんに質の高い医療・看護サービスを安定して供給することです。そこでまず看護師に求められるのは、長く働く意欲と実績があるかどうかです。

転職を繰り返している看護師は長期勤務の実績が少ないため、納得のいく転職理由でなければ採用を躊躇されてしまいます。

中規模急性期病院の人事担当者
転職回数が多くなってしまった理由や原因を重視

キャリアアップを理由に短期間の転職を繰り返している看護師さんは、自身の転職回数の多さを棚に上げて、やや上から目線で面接に臨まれたり条件を主張する方が多い印象です。また、転職10回以上ともなると40代以上の看護師さんが多くなりますが、どうしても若い方より適応力が低い傾向にあります。「前の職場ではこうだった」「それは私の仕事ではありません」と言ってトラブルになるケースは少なくありません。採用側は、トラブルなく長く安定的に働いてくれる看護師さんの採用が一番重要です。転職10回以上だから採用しないわけではありませんが、転職回数が多くなった理由や原因は重視します。

転職が10回以上であったとしても「理由や原因が納得できるもので、看護師さん自身の人柄の良さが感じられれば採用する」と、採用担当者の多くが口をそろえます。

まずは、どうして転職回数が多くなってしまったのか、やめ癖がついてしまったのかを自己分析する必要があるでしょう。

転職10回以上の「辞め癖」に悩む看護師の特徴

辞め癖がついてしまって転職が10回以上となった看護師さんの特徴は、おもに次の4つが考えられます。

自己分析をしっかりしないまま転職先を探している

自己分析が不足していると、本当に自分が求めていることがわからないまま転職活動をすることになります。希望条件の優先順位もついていないため、少しでも職場に不満があると辞めたいと思ってしまいがちです。

例えば、夜勤やサービス残業の多さに疲れてクリニックに転職したものの、やりがい面では前職のほうがよかったと感じるのはよくある例です。また、転職後に給料が下がったことで、給料も欠かせない条件だったことに気づく例も多々あります。

目の前の不満を解消するためだけに転職をすると、前職で満たされていた希望条件を失って後悔することになりかねません。

しっかりと自己分析を行い、希望条件に優先順位をつけたうえで、次の転職先を選ぶことが大切です。

考え方がネガティブで後ろ向き

物事には良い面もあれば悪い面もあります。それは職場環境においても同じです。女性が多く閉鎖的になりがちな看護師の職場では、陰湿ないじめやパワハラが存在する場合も。ネガティブな考えが癖になってしまう方も少なくないでしょう。

そうなると、職場の悪いところに目がいきがちで、事実とは異なる状況まで被害妄想が膨らみ、ストレスを増大させてしまうことに。状況を改善するための行動にも消極的になるでしょう。

その結果、ネガティブで後ろ向きな発言が多くなり、自分自身で評判を落とすことになりかねません。特に他責な発言をしてしまうと、自分の価値観に固執した自己中心的な人に見えてしまいます。職場の人間関係にも悪影響を与え、転職する事態になることもあるでしょう。

どんな職場・職業でも前向きに考えて行動できる人のほうが重宝されます

コミュニケーション不足で職場の雰囲気や人間関係になじめない

人間関係が原因で転職を繰り返している方は、そもそもコミュニケーションを取ることが苦手といえそうです。

患者さんを適切にサポートするためには、看護師やその家族、スタッフ同士の相互理解とチームワークが大切。また、積極的に先輩看護師とコミュニケーションを取ることで、必要な知識やスキルを習得する必要もあります。

しかし、転職を繰り返す人の中にはそれが苦手で、相手が自分に寄り添ってくれるのを待っている方も多いのではないでしょうか。

職場にはいろいろな考え方や価値観を持つ人がおり、性格もさまざまです。その中で協力し合いながらより良い看護をするためには、積極的に相手を知ろうとすることがポイントです。

転職回数が多い自覚がなく、転職先はすぐみつかると思っている

転職回数が多い人の中には過度な自信があり、転職先はすぐにみつかると思っている人がいます。

そういう方は、これまでの早期退職をした転職も自分に非はなかったと捉えている場合が多いため、「私ならすぐ次の転職先はみつかりますよね?」という強気の態度で看護師転職サイトのキャリアアドバイザーに接してくるといいます。

キャリアアップのために転職を積み重ねている人は、自身のキャリアに自信があるかもしれません。しかし、たとえキャリアアップが転職理由だとしても、転職回数が多ければ多いほど、採用市場では不利になっていきます。

次第に、応募できる職場の条件やレベルはどんどん悪くなっていき、さらなる転職を繰り返す悪循環に陥ってしまうことも。

職場は看護師がスキルアップをするための学校ではないことを改めて認識し、転職回数が多いことを自覚することが大切です。

転職10回以上でも不利にならない看護師のタイプ

採用担当者や看護師専門のキャリアアドバイザーによると、以下の5つのタイプに当てはまる看護師は、転職10回以上でも不利にならないそうです。それは、どうしてなのでしょうか?

40代、50代以上の看護師

40代、50代以上の人は、看護師になってから20~30年以上のキャリアを積んでいるケースが多いでしょう。そのため転職回数が10回以上でも、1つの職場につき2~3年の勤務実績があると考えられ、早期退職やスキル不足には当てはまりません。

採用担当者やキャリアアドバイザーは転職回数よりも、勤務実績の長さを重視します。1つの勤務先につき3年以上の勤務が好ましいと考えているため、40代、50代以上であればその条件をクリアできるでしょう。

特に50代以上であれば、10回以上転職している看護師も珍しくありません。そのため、この年代の看護師の場合は、転職回数の多さが理由に不利になったり不採用になったりすることは少ないでしょう。

1ヵ所でも3年以上の長期勤務ができている看護師

1ヵ所でも3年以上の勤務実績があれば、基本的には長期勤務が可能な人だと見なしてもらえます。

特に新卒で入った大規模病院で3年間の教育カリキュラムを経ている人は、スキル面でも安心してもらいやすいです。

例えば「5年→2年→半年…」や「20年→1年→1年→半年…」などのスパンで転職を繰り返している場合は許容範囲。最初の職場で長期勤務ができているため、採用側も安心でき採用に前向きとなります。

さらに、長期勤務経験のある職場と同じ規模・施設形態・業務のところに応募すれば「一番長く働いた環境に近い職場なので長期勤務可能です」と熱意をアピールできるでしょう。

転職理由が採用担当者の納得や共感が得られる看護師

転職理由がやむを得ない事情によるものであれば、10回以上の転職でも不利になりにくいです。

具体的には、以下のような転職理由は理解が得られやすいでしょう。

  • パートナーの転勤に伴う引っ越し
  • 妊娠、出産、育児
  • 介護 など

このようなライフイベントで転職を繰り返している場合は本人の問題ではなく不可抗力といえます。再度転職となった場合でも急な退職とはならないため、採用側も採用計画や人員配置を考えやすいため負担が少ないといえます。

また、ライフイベントが落ち着く時期も見通せるため、「○年後にはフルタイム勤務できます」「子どもが中学生になれば夜勤可能です」と言えるため問題ありません。

ちなみにスキルアップのためという転職理由は本人にとって前向きなものであっても採用側からは共感されにくいようです。「スキルを身につけたらまた転職するのだろう」と受け取られるからです。

経歴に一貫性・専門性がある看護師

経歴に一貫性と専門性がある看護師は、職場が次々と変わったとしても、専門分野のスキルや知識が蓄積されていると考えられます。即戦力として期待できるため、転職回数が多いことをカバーしやすいでしょう。

例えば、急性期→療養型→介護施設というキャリアは一般的で一貫性があります。看護師の考え方や価値観が他人から見てもある程度わかるため、理解が得られやすいといえます。

しかし、急性期→慢性期→急性期→クリニック→介護施設といったキャリアは、看護師の意思や看護観、どう働きたいかなどに一貫性がなくぶれた印象を与えます。このような場合は採用側に不安を持たれやすいのでご注意を。

転職回数が多いことを自覚している看護師

採用担当者が一番重視することは、医療・看護サービスの安定供給であることは前述しました。そのため転職回数が多いことは、前向きな転職理由であってもプラスにはならないため、看護師自身が転職回数が多いことを自覚することは大切です。

自己評価が高く転職回数の多さを気にしていない看護師が応募してきたとしたら、採用側はあまり良い印象を持たないでしょう。例えば、採用条件にこだわりすぎたり、給料の交渉を持ち出すといった態度は好ましくありません。転職理由を聞かれたときに、納得できる答えを用意していない場合も自覚がない印象を与えます。

また、面接で「長く働けます」と言いきるのも逆効果となることも。転職回数の多さを自覚していないのかと受け取られるため、長期勤務の意欲をアピールするなら「長く働き“たい”です」と言うことをおすすめします。

転職回数が多い看護師が転職に成功する4つの重要ポイント

転職回数が多い看護師が、転職に成功するには抑えるべきポイントがあります。次の4つの重要ポイントを実行し、理想の転職を実現しましょう。

病院やクリニックなど転職回数が不利になる職場は避ける

病院は年代を問わず転職回数が少ないほうが歓迎されます。看護師の採用基準として転職回数の上限を設けている病院も少なくありません。

同様にクリニックも長期勤務が大前提で、採用タイミングは欠員補充であることがほとんどです。さらに、少ない人数で回しているところが多いため、転職回数が多い看護師は短期で急に辞める可能性が高いためクリニックは嫌う傾向にあります。

転職10回以上の看護師が成功するためには、転職回数が不利になりにくい職場を選ぶことが大切です。介護施設や訪問看護、ツアーナース、イベントナースがおすすめです。

介護施設は介護士の配置基準のほうが多く、介護士の離職が問題視されています。かつ、看護師も不足しているため、看護師の採用基準は緩めになる傾向があります。

また訪問看護の場合は基本的に看護師1人で働くため、チームワークやコミュニケーション能力が問われません。人間関係で転職を繰り返している方も、比較的採用されやすい職場といえます。

さらに修学旅行などに同伴するツアーナースや、さまざまなイベントの医療スタッフとして働くイベントナースもおすすめです。病状が多岐にわたる不特定多数の患者を相手にする仕事のため、多様な職場や診療科を幅広く経験していることがメリットに働くからです。

このように応募先の幅を広げて探すことが、転職成功のポイントです。

転職回数が多くても不利にならない雇用形態を選ぶ

転職回数が多いことが不利にならない雇用形態は、派遣、パート、アルバイト、契約社員といった非常勤です。

なぜなら、これらの雇用形態は常勤よりも採用基準が低く、特に派遣や契約社員は有期雇用となるため転職回数が多いのが当たり前だからです。

派遣は、さまざまな職場を経験したいフットワークが軽い方に向いています。単発から数ヵ月単位まで派遣の場合は幅広い雇用期間があるため、プライベートに合わせた働き方が実現します。特に人手不足の地域や離島に派遣される応援ナースや、修学旅行などに同伴するツアーナースは、旅しながら働きたい人におすすめです。

また、パートやアルバイトにもいろいろな勤務形態があり、日勤のみ、夜勤専従などライフスタイルに合わせた働き方が選べます。

夜勤なら人間関係もそれほど気にしなくてよいため、コミュニケーションが苦手な人でも働きやすい環境でしょう。

転職理由を面接でしっかり説明できるように準備する

転職回数が多い人は、普通の人よりも転職理由を詳細に聞かれることを覚悟しておきましょう。どの転職理由を聞かれても一貫性のある回答ができるよう、しっかりと準備しておくことが大切です。

質問されたことに答えられなかったり、他責な発言をしてしまうと印象が悪くなってしまいます。看護師の口コミにもあるように、転職理由をしっかり説明できない場合、面接官から不快な質問や嫌味を言われることもあるかもしれません。

たとえ転職理由がネガティブなものであったり、心身面での不調が原因の場合でも、ウソはつかずに正直に伝えましょう。その際は、できる限りポジティブな表現を選び、前向きで自責な言葉に変換することが大切です。

看護師転職サイトを利用する

看護師転職サイトを利用すれば、キャリアアドバイザーのサポートが得られるため転職に成功する可能性が高まるでしょう。

転職回数が多い人でも積極的に採用している職場を紹介してもらえたり、間に入って応募者の魅力をアピールしてもらえます。

また、履歴書添削や模擬面接などのサポートも充実しているため、好印象な言い回しを一緒に考えてもらうことも可能です。

さらに、キャリアアドバイザーを通して職場環境のリアルな情報を入手できるため、入職後「こんな話、聞いていなかった!」と後悔する事態を防げるでしょう。

転職回数が多い人は自己認識を誤っていたり、職場に不満を抱えやすい傾向があります。良いキャリアアドバイザーなら客観的な視点でアドバイスをしてくれるので、自分を見つめ直すことが可能です。

転職10回以上の看護師におすすめの看護師転職サイト6選

転職10回以上の看護師におすすめの看護師転職サイトは次の6つです。いずれも転職サポートが手厚く、内部情報に通じて

看護roo!|早期退職の看護師の味方

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看護roo!は、首都圏・関西・東海地方の求人に強く、転職後の満足度が高い求人紹介に定評があります。給料や手当、福利厚生などの条件面だけではなく、人間関係や職場の雰囲気、やりがいまで考慮した求人提案力が強み。対応がていねいかつスピーディーでストレスなく転職活動ができます。

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一般的な転職サイトでは、求人施設と求職者の担当者が分かれています。しかし、看護roo!のキャリアアドバイザーは両者を担当しているため、応募先にも求職者の事情にも精通しているのです。

早期退職を繰り返す看護師は、入職前の印象と実際の職場環境に大きなギャップを感じるケースが多いようですが、看護roo!なら応募先のデメリットも含めてきめ細かく情報提供してもらえるため、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。

また、キャリアアドバイザーのヒアリング力を鍛える社内教育も充実しており、担当者の質が高いと評判です。履歴書添削や面接対策も整っているため、転職回数の多さが不利になりにくい受け答えを一緒に考えてもらえるでしょう。

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)|丁寧なサポートが魅力

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レバウェル看護(旧 看護のお仕事)の詳細
求人数(※1)153,747件
(非公開求人あり)
対応地域全国
問い合わせ時間平日:9:00~21:00
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社

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おすすめポイント

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、幅広い分野の求人があり求人の選択肢が多い転職サイトです。キャリアアドバイザーのヒアリング力が高くていねいな対応に定評があります。入職後の生活やキャリアプランも考慮した求人提案力が高く評価されています。

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)の特徴は、求職者の気持ちに寄り添ったていねいなサポート力です。

他の看護師転職サイトでは、医療機関に紹介しにくい不利な条件がある看護師の求人紹介を断るケースもあるようです。しかし、レバウェル看護(旧 看護のお仕事)の口コミには「よく話を聞いてくれる」「こまめに連絡をくれる」といった評判が多いです。

また、レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は保有している求人の種類が幅広い点もポイントです。転職回数が多いことが不利になる病院やクリニックの求人だけではなく、介護施設や訪問看護の求人も充実しています。

さらに転職活動期間だけでなく、入職後のアフターフォローにも力が入れられているため、不安があればすぐに相談ができます。転職回数が多い人でも安心して頼れる転職サイトといえるでしょう。

ナース人材バンク|保有求人数が20万件超え

ナース人材バンクアイキャッチ
     
ナース人材バンクの詳細
求人の質 ◎(評価点3.4)
転職サポート(※1) ◎(評価点3.546)
求人数(※2) 19,086件(非公開求人あり)
サービス地域 全国(拠点12ヵ所)
運営会社 株式会社エス・エム・エス(2021年 東証一部上場 /医療分野に特化したエムスリーキャリア株式会社がグループ企業)
※1 転職満足度、初回連絡の早さ、面接対策サポート、面接同行・条件交渉、入職・退職サポートの5項目の平均値
※2 公開求人数は2024年4月時点

ナース人材バンクを利用する大きなメリットは、保有する求人数が20万件を超え最多規模である点です。

転職10回以上の人は、紹介してもらえる求人数が少ない傾向にあります。好条件の求人には人気が集中するため、採用側に好まれる転職回数の少なめの看護師が優先されるからです。

しかし、求人数が多いナース人材バンクなら、その分紹介してもらえる求人数も多いと考えられます。

かつ、ナース人材バンクのキャリアアドバイザーは、スピーディーで積極的なサポート力が強みです。求人紹介の優先順位が決して高くはない転職10回以上の看護師でも、転職活動をスムーズに進められそうです。

マイナビ看護師|ヒアリング重視のサポート

マイナビ看護師
     
マイナビ看護師の詳細
求人の質 ◎(評価点3.5)
転職サポート(※1) ◎(評価点3.524)
求人数(※2) 81,288件(非公開求人あり)
サービス地域 全国(拠点20ヵ所)
運営会社 株式会社マイナビ(大手人材紹介・広告企業)
※1 転職満足度、初回連絡の早さ、面接対策サポート、面接同行・条件交渉、入職・退職サポートの5項目の平均値
※2 公開求人数は2024年4月時点

マイナビ看護師のおすすめポイントは、全国各地に拠点がある強みを生かした対面での面談(※)です。拠点数が少ない看護師転職サイトでは、電話のみでヒアリングをすませるところもあります。一方、マイナビ看護師の対面面談なら、ふとした表情などからも細かいニュアンスを汲み取ってもらえます。

また、マイナビ看護師は目先の転職だけではなく、その後のキャリア形成を踏まえたアドバイスをしてくれます。キャリアアドバイザーが生活スタイルやライフステージまで考慮して求職者の可能性を探ってくれると評判です。

職場の人間関係や看護観などに少しでも違和感があると、すぐ次の転職を考えてしまう方にはマイナビ看護師がおすすめです。長期的なキャリアを踏まえて冷静な判断ができるよう助言をしてもらえるので、辞め癖が改善できるかもしれません。

看護資格や経験が活かせる企業求人なども豊富です。

※オンラインや電話での面談にも対応しています。

看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)|転職成立まで熱心にサポート

看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)のキャプチャ
     
看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)の詳細
求人の質 ◯(評価点3.3)
転職サポート(※1) ◯(評価点3.398)
求人数(※2) 非公開件(非公開求人は全体の約3割)
サービス地域 全国(拠点30ヵ所)
運営会社 株式会社トライトキャリア(医療・福祉分野に特化した人材紹介・派遣サービスを提供)
※1 転職満足度、初回連絡の早さ、面接対策サポート、面接同行・条件交渉、入職・退職サポートの5項目の平均値
※2 公開求人数は2024年4月時点

看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)は、キャリアアドバイザーによる熱心なサポートが特徴の看護師転職サイトです。

転職が10回以上ともなると、看護師転職サイトによっては積極的に転職サポートをしないケースもあります。しかし、看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)の元キャリアアドバイザー曰く「求人はみつかるまで探しますし、転職が決まるまでサポートします」と、担当の求職者を徹底してサポートします。

その熱心さから、自然と連絡が多くなるため看護師さんによっては煩わしさを感じることもあるようです。しかし、紹介の優先度が下がりがちな転職10回以上の人にとってはチャンスが多いといえそうです。

MCナースネット|バイト・単発・派遣に強い

MCナースネット
MCナースネットの詳細
求人数(※1) 17,451件
(非公開求人あり)
対応地域 全国
問い合わせ時間 平日:9:00~18:00
運営会社 株式会社 メディカル・コンシェルジュ

※1 求人数は2024年4月時点

おすすめポイント

MCナースネットは、単発派遣の求人に強い看護師転職サイトです。ツアーナースや健診の単発派遣が1日単位からみつかります。「単発・スポット」専用の検索画面から求人が検索でき、カレンダーから求人を絞り込めます。求人には、イベント、ツアーナース、健診、巡回入浴、デイサービス・デイケアなどがあり、単発の公開求人だけで1000件を超えます。

転職10回以上の方でも転職しやすい雇用形態として、夜勤バイトや派遣、単発が挙げられます。これらの求人に力を入れている看護師転職際でおすすめなのが、MCナースネットです。

特に単発・スポット求人には専用の検索ページがあり、働きたい日付から求人検索が可能です。

有期雇用の単発・派遣求人なら、さまざまな職場を短期間で移れるため、人間関係の煩わしさにも悩まされずにすみそうです。MCナースネットなら、豊富なバイト・単発・派遣求人の中から希望の転職先がみつかるでしょう。

転職10回以上の看護師が入職後に気を付けるポイント

転職が10回以上の看護師がこれ以上転職を繰り返さないためには、入職後の振る舞いや態度が重要です。同僚の信用を勝ち取り、新しい職場になじむためには、どんなことに気をつければいいでしょうか?

在勤看護師に歓迎されていないことを自覚すること

転職10回以上、それも20~30代の看護師となると、「何か問題があるのでは?」「すぐに辞めそう」と新しい職場の在勤看護師から最初は色眼鏡で見られることを覚悟しましょう。

特に転職理由が心身の不調によるものである場合、シフトに穴を空けるのではないかの不安や心配もつきまといます。

在勤看護師からはマイナスのイメージを持たれているところへ入職するのだと自覚したうえで、最初はひたすら耐えてできることを精一杯こなし、人間関係に波風立てないようにすれば、自然と受け入れられ挽回は可能でしょう。

逆に、自己評価だけが高くスキルは不十分で、看護師として基本的なことさえできない看護師は挽回が難しいでしょう。自分がそれに当てはまらないのか、客観的な視点が必要とされます。

とはいえ良識のある職場であれば、在勤看護師に先入観を持たせないよう、新しく入職する看護師の転職回数といった情報は教育担当者までしか下ろされません。逆に他部署にまでその情報が知れ渡るような職場は避けたほうがよさそうです。

「前の職場はこうだった」という発言はしない

前職と比較してネガティブな発言をしてしまう看護師さんは、転職回数にかかわらず新しい職場では嫌われます。例えば「前の職場はこういうやり方だった」「この職場は看護レベルが低い」などの発言は、悪気がなくても在勤看護師は良い印象を持たないでしょう。

10回以上転職した看護師を受け入れたことのある同僚看護師さんによると、スキルが足りずひとり立ちできていない看護師ほど前職場と比較するような発言が多く、自分の仕事力が低いことに気づいていないといいます。

もし、自身のスキルやキャリアに自信があったとしても「前の職場はこうだった」発言はしないようにする気遣いが求められます。

大切なのは、素直に一生懸命に仕事に向き合う姿勢です。仕事に慣れないうちは、指導者に対して報告・連絡・相談をきちんと行うようにすると信頼が得られるのでおすすめです。

自分から積極的にコミュニケーションをとるようにする

入職後は積極的に在勤看護師や患者さんとコミュニケーションをとるようにしましょう。とはいえ雑談をたくさんすればよいというわけではありません。

前述した通り、スタッフに対しては報告・相談・連絡をきちんと行うことが大切です。またスタッフの職種で態度を変えたり、見下すような発言はNGです。

また、職場の人間関係がわからないうちは、うわさ話にのっかったり、特定の人に近づく行動も避けましょう。誰かの悪口に対して安易に相づちを打ってしまったことで、尾ひれがついた悪い噂が流れてしまうこともあります。

特に、人間関係が原因で転職回数が多くなっている看護師さんは、在勤看護師同士の関係性や様子をある程度把握するまでは、適度にコミュニケーションを取りつつ冷静に観察・判断するのがおすすめです。

相手の考えや気分を汲み取って、求められている言動を取ることが大切です

看護師転職サイトの利用の流れと仕組み

転職回数が多い看護師さんにおすすめの転職方法のひとつ、看護師転職サイト。その仕組みやどんなサポートをしてもらえるかを、利用の流れに沿ってご紹介しましょう。

1.無料登録

看護師転職サイトの公開求人は登録前でも見ることができます。しかし公開求人に応募したり、非公開求人を紹介してもらうためには、無料の会員登録が必要です。登録は1分程度で完了します。

登録時の主な入力事項

  • 名前
  • 住所
  • 連絡先(電話番号、メールアドレス)
  • 生年月日
  • 保有資格(看護師、准看護師、助産師、保健師)
  • 希望の勤務地
  • 希望の勤務時間 など

備考欄などに希望の連絡頻度や時間帯を記載しておくと、キャリアアドバイザーから必要以上の連絡は入らないため、しつこい電話に悩む心配がありません。

希望のキャリアアドバイザーのタイプも記載しておけば、担当者とのミスマッチを未然に防げるかもしれません。

ちなみに登録段階では履歴書や職務経歴書の用意は必要ありません

2.ヒアリング・面談で相談

会員登録後、数時間から数日以内に転職サイトから初回連絡が入ります。本人確認のため、初回連絡は電話で行われるのが一般的です。簡単に転職理由や希望条件などがヒアリングされます。

その後、改めて担当キャリアアドバイザーから連絡があり、電話や対面でより詳しい内容がヒアリングされます。時間は1時間程度かかります。最近ではオンライン面談も増えているようです。

キャリアアドバイザーからのヒアリングや面談に臨む際は、自分の考えがまとまっていなくても大丈夫です。担当者からの問いかけを通して自己理解が深まったり、潜在的なニーズがはっきりすることもあるからです。

キャリアアドバイザ―には悩みや不安、転職を考えるようになった経緯などを率直に話しましょう。それがミスマッチの少ないサポートにつながります。

3.求人紹介・応募

ヒアリング内容をもとに、キャリアアドバイザーからの求人紹介がスタートします。その中に応募したい求人があれば、応募意思を担当者に伝えましょう。キャリアアドバイザーが経歴などを記載した簡単な推薦書類を作成し、応募先に提出してくれます。その後、キャリアアドバイザーを通して面接日時の調整に入ります。

応募したい求人がない場合は、その旨を一言返信すると、キャリアアドバイザーからの催促の連絡に悩まされる心配がありません。

また、返信をしない求職者は転職意欲が低いと思われ、求人紹介の優先度が下がることもあります。担当者からの連絡にはできる限りマメに対応しましょう。その際、なぜ応募意欲がわかなかったのかも併せて伝えると、紹介精度がより高まっていきます。

応募先は一つに絞る必要はなく、複数の求人に同時応募が可能です。

4.履歴書添削・面接対策

応募と同時に履歴書の作成や面接の準備を進めていきます。履歴書添削や面接対策もキャリアアドバイザーに無料で対応してもらえるのでぜひ活用しましょう。

キャリアアドバイザーは医療機関と直接やり取りをしていたり、先に面接をした看護師から質問内容などをヒアリングしています。そのため応募先が求める看護師像や好まれる受け答えを熟知しており、応募先に合わせた的確なアドバイスがもらえます。

模擬面接をするのは恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、自分では気づけない注意点を指摘してもらえるチャンスです。条件の良い求人には複数の看護師がエントリーしているため、内定確率を上げるためにもキャリアアドバイザーの力を借りましょう。

5.面接

キャリアアドバイザーを通して面接日時が決定したら、面接に臨みます。複数の医療機関に同時応募する場合も、被らないよう調整してもらえるので安心です。

転職サイトの拠点から近いエリアなら、キャリアアドバイザーが面接に同行してくれることもあります。その際、自分では聞きにくい質問があれば、代わりに聞いてもらうことが可能です。

面接と同日もしくは別日に職場見学も必ず行うようにしましょう。スタッフ同士のやり取りや患者さんへの対応を観察することで、人間関係が良好か、働きやすい環境かを読み取ることができます。

ちなみに職場見学を行うなら、平日の午前中などあえて忙しい時間帯にお願いしましょう。余裕のないときにこそリアルな職場の雰囲気を把握できるからです。

6.内定・退職・入職

面接後、当日から1週間程度で合否の結果が出ます。内定したら内定通知書を読み込み、口頭で約束した希望条件などの記載漏れがないかを必ず確認しましょう。

採用条件に食い違いがある場合や、より好条件での採用を目指すなら、キャリアアドバイザーに交渉してもらうことも可能です。すべての条件に納得できたら内定を承諾しましょう。

雇用条件の記載漏れがある場合、希望条件をすべて明記した採用条件提示書の発行を依頼することをおすすめします。入職後に採用条件を変更されてしまうことを防ぐためです。

現職を退職するのは、採用条件提示書をもらってから。先に退職をしてしまうと後がない焦りから、新しい職場から不利な条件を出されても妥協しなければいけなくなるからです。

入職日や初日の出勤時間、持ち物などの連絡調整はキャリアアドバイザーが代行してくれます。入職後も困ったことがあれば相談可能なので、悩む前に連絡してみてください。

看護師10回以上の看護師のよくある質問Q&A

転職10回以上など転職回数の多い看護師さんが抱きやすい疑問や質問への回答をまとめました。

転職理由は正直に伝えると落とされる?

パワハラやいじめ、人間関係、体調不良などネガティブな転職理由であっても、正直に伝えることが大切です。内容によっては採用が見送られることもあるかもしれませんが、嘘をつくのはNGです。

なぜなら医療業界は狭いため、特に同地域の医療機関へ転職する場合は、採用担当者同士が知り合いで情報交換をしている場合が多いからです。後から嘘がバレる可能性が高く、嘘をつくことで自分自身が苦しくなってしまうことも考えられます。

転職理由が後ろめたいものである場合、以下の3点を心がけて伝えましょう。

  • ポジディブな表現に言い換える
  • 他責ではなく自責で話す
  • 前職を悪く言わない

事情をわかってほしくて長々と転職理由を釈明する看護師さんは多いそうですが、キャリアアドバイザー曰く「簡潔に事実だけを伝えたほうが好印象なので、転職理由は30秒程度で終わるようにアドバイスしている」だそうです。

履歴書に転職先はすべて書かないとダメ?

10回以上の転職で履歴書が2枚にわたってしまい、印象が悪くなることを不安に思う気持ちもわかりますが、履歴書にはこれまでの経歴をすべて書く必要があります

なぜなら、採用した場合にかかる人件費の算出に必要なため、人事担当者は看護師として働いていない期間があるのかどうかを確認したいためです。ブランクや無職の期間があるかどうかが明確にわかるよう経歴はすべて記入するようにしましょう。

ただし、派遣や単発など有期かつ短期間の雇用形態での勤務実績は、すべて記入する必要はありません。いくつか経験した中で、応募先の業務につながるようなものがあれば抜粋して伝えるようにしましょう。

転職10回以上だと求人の数や質は変わる?

転職10回以上の場合、紹介される求人の質や種類は変わります

看護師転職サイトは求人施設から紹介料を得ることで事業を運営しています。そのため、またすぐに辞めてしまいそうな人を紹介して求人施設との信頼関係が崩れることを恐れるからです。

特に、転職回数に上限が設定されていることが多い病院や、長期勤務が基本のクリニックの求人は希望しても紹介されにくいでしょう。好条件の求人もキャリアアドバイザーが自信を持って紹介できる方が優先されるため、難しいといえます。

一方で、看護師転職サイトの担当者は、転職回数が多い看護師を積極的に受け入れている病院や施設の情報を持っています。例えば、訪問看護や介護施設、慢性期病院などは紹介してもらいやすいといえます。

キャリアアドバイザーに紹介された求人なら、応募してもなかなか面接にたどり着けないという心配は少ないでしょう。

採用担当者は面接でどんな質問をしてくる?

転職経験のある看護師を対象としたアンケートを行った結果、面接で聞かれやすい質問のランキングは以下の通りとなりました。

1位 志望動機
2位 転職理由/経歴・スキル
4位 自己紹介
5位 今後の働き方について

志望動機が1位の理由は場を温めるアイスブレイクになるからです。応募先についてしっかり調べてきたのか確認する目的もあります。

また、自己紹介を求められたら経歴と志望動機などを盛り込み30秒くらいにおさめましょう。その際、採用担当者が触れたくなるような単語を入れることがポイントです。

子育て期間中の30代~40代の場合は、シフトに穴を空けないか懸念されるため、上記以外に家庭環境についてもよく聞かれます。

医療機関別よく聞かれる質問

病院 上記ランキングを中心としたスタンダードな質問+家族のこと
クリニック 看護師の人数が限られているため、シフトに穴が開く可能性がないかを懸念した家族に関する詳細の質問(子どもの人数や両親・夫のサポート度合など)。
美容クリニック サービス業に近いため、接客業の経験有無や、サービス業への理解があるかどうかを問う質問。
介護施設 質問されることが少なく、施設の説明だけで終わることも。疑問があれば自分から質問することがおすすめ。
訪問看護 人柄に触れる質問や、患者さんの自宅で一人で働くことへの理解あるかどうかを問う質問。
保育園・学校 保育業務を手伝う可能性があることへの理解があるかどうかを問う質問。子ども好きであることがわかる具体的なエピソード。
企業など看護業務以外の仕事 治療が一切なくなることへの理解があるかどうかを問う質問。熱意が伝わる志望動機。

20代、30代、40代、50代と年代別で不利にならない転職回数は?

年代によって多いと感じられる転職回数は異なります。転職hubが独自にキャリアアドバイザーや採用担当者に取材したところ、年代別の不利にならない転職回数は以下の通りです。

不利にならない転職回数
20代 3回まで
30代 5回まで
40代・50代以上 7回まで

20代が3回までの理由は、学校を卒業後、1つの勤務先につき2~3年以上勤務した実績が必要とされるからです。特に新卒で勤めた病院の教育カリキュラムを終了しているかどうかがチェックされます。

30代は看護師歴10年目を経過し、スキルや経験が充実してくる一方で、ライフステージの変化が大きい年代といえます。そのため5回までであれば許容範囲といえます。

40代・50代以上になるとライフイベントがいったん落ち着き、目的意識やキャリア観が明確な転職者が増えます。転職回数よりも、これまでの経験や人柄などが重視されるでしょう。

転職10回以上の看護師の転職に関するまとめ

転職回数が10回以上の看護師は、残念ながら採用市場で不利になる場合が多いです。ただし、転職方法や応募先の選び方、応募書類や面接でのアピールによっては十分挽回でき、希望の転職先がみつかります。

そのためには、自分自身の辞め癖を認識し、次の職場では長期勤務できるよう慎重に転職活動を行う必要があります。

ぜひ当記事を参考に、転職10回以上でも不利にならないよう、対策をしっかり練ってみてください。看護師転職サイトなど、第三者のサポートも活用するとより転職成功に近づくでしょう。

※ページ内の求人数は職種別に集計しています。

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